ゴットマン式 コミュニケーション術 自己診断テストでわかる改善と対策
ジョン・М・ゴットマン,
ジョアン・デクレア,
伊藤和子
パンローリング
四六判 376頁 2021年11月発売
本体 1,800円 税込 1,980円
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つきあい上手になるための秘訣
本書は、発売以来、多くのセラピストや一般読者に読み継がれ、活用され続けているロングセラー。人生におけるあらゆる人間関係(配偶者やパートナー、親子やきょうだい、職場の同僚など)を見直し、さらなる信頼関係を築くためのシンプルで実用的なプログラムです。感情のメカニズムを理解し、自分の気持ちをうまく相手に伝え、相手が発する“シグナル”をキャッチするテクニックが学べます。さらに、本書に収録されている30の自己診断テストに答えることで、どんな相手にも対応できるコミュニケーションスキルが自然と身につきます。
本書の特徴は────
- 実り多い関係のカギとなる要因を解き明かし、感情的なつながりの大切さを説く。
- 感情的なつながりの土台となる新しいコンセプト“感情シグナル”を導入し、このコンセプトが絆づくりにどう役立つか、多くの具体例を挙げて説明。
- 感情シグナルの発し方、相手のシグナルへの応じ方、よりよい関係を築いていくための実践的なアドバイスを提供。
著者のゴットマン博士は、『Psychotherapy Networker』誌の「過去四半世紀で最も影響力のあるセラピストトップ10」に選ばれた心理の権威。アメリカで、多くのセラピストがカウンセリングに導入している本書の効果をぜひ実感してください。
[こんな人にオススメ]
+ コロナ禍で家族との時間が増えた人
+ なぜか相手を怒らせることが多い人
+ 相手に話を聞いてもらいたい人
+ 職場の人間関係をよくしたい人
+ 成人したきょうだいとことごとく衝突する人
+ 10代の娘(息子)との隔たりを解消したい人
+ 自分の希望がうまく伝えられない人
+ 自分とはタイプが異なる相手と折り合いをつけたい人
+ こじれてしまったパートナーとの関係を修復したい人
+ ストレスフルな関係を改善したい人、他
著者紹介
ジョン・M・ゴットマン(John M. Gottman, Ph.D)
ゴットマン研究所の共同設立者・共同所長、ワシントン大学(シアトル)の心理学教授。ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト入りした『結婚生活を成功させる七つの原則』(第三文明社)など著書多数。アメリカ国立精神衛生研究所科学者賞(4回)をはじめとする数々の賞を受賞している。
ジョアン・デクレア(Joan DeClaire)
心理学、健康、家族問題を専門とするライター。シアトル在住。
訳者紹介
伊藤和子(いとう・かずこ)
早稲田大学第一文学部卒業。創刊時よりニューズウィーク日本版の翻訳、編集、ナショナルジオグラフィック日本版の翻訳に携わる。訳書に、『不合理 誰もがまぬがれない思考の罠100』(CCCメディアハウス・共訳)などがある。
本書への賛辞
「ジョン・ゴットマンの著作が 他の多くのセルフヘルプ本と異なるのは、地道な研究の裏づけがあること。本書が大切な人との関係改善に役立つことは、ゴットマン率いる研究チームの長年にわたる調査で実証されている」──E・メイビス・ヘザリントン博士(バージニア大学心理学教授)
「第2章の半ばまで読み進むころには、読者はきっとこうつぶやくだろう。『ここに書かれているのは、まさに私とパートナー(同僚、上司、きょうだい)との間に起きていることだ。そうか、こうすればうまく行くのか。よし、やってみよう』」──ダニエル・B・ワイル博士(『After the Fight』の著者)
「愛する人や仕事仲間とよりよい関係を築くために、ともすれば軽視しがちな、相手に対するちょっとした思いやりや関心がどれほど重要か、この本を読めばよくわかる」──ウィリアム・I・ドハティ博士(『Take Back Your Marriage』の著者)
「喧嘩をするつもりはないのに、なぜ売り言葉に買い言葉になるのか。ゴットマンは良い例と悪い例を挙げながら、その理由を具体的に説明し、相手が喧嘩腰だったり、まったくの無関心であったりしても、うまくコミュニケーションがとれるよう読者を導いてくれる」──ペッパー・シュワーツ(ワシントン大学[シアトル]社会学教授)
目次
はじめに
第1章 私たちの感情はシグナルで伝わる
あせらず、一つずつ
分かれ道──シグナルに反応する場合の選択肢
関心を向けても報われない
つながりを断つ──感情的な絆を持たずに暮らすこと
親子の絆が築けないと
カップルの絆が築けないと
友人、きょうだいと絆が築けないと
職場の人間関係がうまく行かないと
いまからでも遅くない
第2章 [Step1] 自分の感情シグナルを見直す
感情シグナルはどのように伝わるか
人はどんなふうに感情シグナルを発信するか
あいまいなシグナルがもたらすものは?
感情シグナルに関心を向ける
感情シグナルに背を向ける
感情シグナルに逆らう
男と女の違い
よりよい感情のシグナルをめざして
第3章 やってはいけない六つのこと
1.相手に十分な関心を向けない
2.とがめるようなもの言い
3.苦情を言うのではなく、相手を批判する
4.逆上する
5.欠点ばかりを見る
6.話し合いを避ける
第4章 [Step2] 感情の指令システムを理解する
七つのシステムとその影響
いくつかのシステムが同時に働く
指令システムの使い方を決めるもの
自分の指令システムを知る
テスト結果を生かす
自分と相手を受け入れる
ミスマッチに対処する
異なる指令システム同士のシグナル
もっと多くのつながりを
第5章 [Step3] 感情の自分史を探る
過去の経験が物語るもの
感情についての家族の考え方
コーチ型
無視型
放置型
否定型
どの型が一番うまく行くか?
感情に関わる知性 vs. 無関心と否定
長く引きずってきた感情的な弱点を知る
弱点を知ることで
過去への旅
第6章 [Step4] 感情を上手に伝えるスキルを磨く
隠しても無駄。感情はどこかに表れる
表情を読む
しぐさを読みとる
スキンシップという言語
声で心理がわかる
気持ちを言葉にする
たとえが意味するもの
何よりも相手の話を聞くこと
第7章 [Step5] 相手と分かち合える大切なものを見つける
違う理想を持つことによる対立
相手の夢に気づく
隠された夢
夢に耳を傾ける
信頼し、支える
共有している儀式の意味を考え、新しい儀式をつくる
感情の指令システムを考えよう
退屈な儀式を癒やしの場に
おわりに
著者まえがき
人と人を結ぶ絆は、小さな結び目が無数により合わさってできています。私たちの研究から、その結び目が何なのかが見えてきました。そこから、よりよい人間関係を築くベーシックな法則を引き出すことができ、対立を解消する方法についても、多くのことがわかってきました。日々のありふれた
場面で、あなたが誰かと気持ちのふれあいを持とうとして、シグナルを出す。相手がそれに応える、あるいは気づかずに無視する。そんなささやかなやりとりが、人間関係の土台をなしています。
そうした日常的なシグナルは、さほどドラマチックなものではありません。見過ごすのはたやすいし、たいがい見過ごされてしまいます。にもかかわらず、シグナルはとても大きな力を秘めています。
そうした感情のシグナルを意識し、関心を向けることで、親しみの気持ち、互いを支えたいという気持ちを表現し、受け止めることができ、深い絆をつむいでいけるのです。
感情シグナルとあわせて、本書では脳にある7つの基本的な感情の指令システムを紹介しています。この指令システムを理解することで、自分が求めているもの、居心地よく感じる状態を把握できます。それによって、いまの生活に何が欠けているかがわかるだけでなく、あなたが望むことと、あなたにとって大切な人が望むこととが、どうすれ違っているのかも見えてきます。自分の感情、そして相手との関係で生じる感情に気づくことで、より心豊かに生きるにはどうすればいいかが見えてくるはずです。
本書は、そのためのガイドラインと実践的なスキルを提供していきます。
(フェニックスシリーズ129)
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