トップ・レフト（文庫判）

「喉の渇きを覚えながら、一気に読了した」 高杉良氏激賞！

欲望と失意が渦巻く国際金融ビジネス。じり貧の大手都銀ロンドン支店次長の今西に、巨大融資案件が持ちかけられた。資金の使途は日系自動車会社のイラン工場建設。日・欧・アラブの銀行団を率いてディール獲得を目指す今西の前に、かつての同僚で米国投資銀行龍花（たつはな）が立ちはだかる。そこに世界を揺るがす敵対的買収（TOB）が。栄光の主幹事（トップ・レフト）の座を射止めるのは誰か!?

壮大なスケールとリアリティー。鮮烈デビューに拍手! 作家 高杉 良
喉の渇きを覚えながら私は『トップ・レフト』を一気に読了しました。この高揚感は、かつて経済小説の先駆者、城山三郎（しろやまさぶろう）さんの『毎日が日曜日』や清水一行（しみずいっこう）さんの『小説 兜町（しま）』に出会ったときのものと共通しています。経済のグローバル化を踏まえた壮大なスケールとリアリティに富んだサスペンス・ドラマは、読者を魅きつけてやまないでしょう。私は、時代を見つめ切り取る経済小説分野への大型新人の登場を、待望していました。黒木亮さんの鮮烈デビューに拍手をおくります。

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