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アスワス・ダモダラン/長尾慎太郎/藤原玄 企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由

企業に何十億ドルものバリュエーションが付く理由

アスワス・ダモダラン, 長尾慎太郎, 藤原玄
パンローリング
A5判 392頁 2018年8月発売
本体 3,800円  税込 4,180円  国内送料無料です。
この商品は 本日 発送できる予定です。 (発送可能時期について)
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読者の声

企業価値評価における定性分析と定量分析

数字を伴わないストーリーはおとぎ話であり、
ストーリーの裏づけのない数字は財務モデルの練習!

企業価値評価に欠かせないストーリーと計算!

一度も利益を上げたことのない企業が何十億ドルものバリュエーションを付けるのはどうしてなのだろうか。なぜ巨額の投資を得られるスタートアップ企業が存在するのか。ファイナンスの教授であり、投資家としても経験豊富なアスワス・ダモダランが、数字を肉づけし、用心深い投資家にもリスクをとらせ、企業価値を高めるストーリーの力について論じている。

ビジネスの世界には、説得力あるストーリーを語るストーリーテラーと、有意義なモデルや会計数字を作り出す計算屋とが存在する。事業を成功させるにはどちらも欠かせない存在ではあるが、両者が組み合わさることで事業は大きな価値を生み出し、維持することができるのだとダモダランは主張する。

本書ではさまざまなケーススタディを通じて、どのようにすればストーリーテラーが数字を見事に語り、また計算屋が綿密な調査にも耐え得る、より想像力に富んだモデルを構築できるかを記している。ダモダランはウーバーの登場を検証し、ストーリーがバリュエーションに違いが生まれる理由を理解する鍵となることを論じている。

ツイッターやフェイスブックはなぜIPO(新規株式公開)で何十億ドルもの価値が付いたのか、またひとつ(ツイッター)は停滞し、もうひとつ(フェイスブック)は成長を続けるのはなぜかを検証している。また、ダモダランはアップルやアマゾンなど、より確立されたビジネスモデルにも目を向け、企業の歴史がストーリーを強化も制限もすることを示している。また、ブラジルの世界的鉱山会社であるヴァーレの例を通じて、外部のストーリーの影響、国家やコモディティならびに通貨がどのように企業のストーリーを形づくるかを示してもいる。本書は数字をめぐるストーリーの効果や問題点、そして危険性を明らかにするとともに、どうすればストーリーの妥当性を評価することができるのかを伝えるものである。


■著者紹介

アスワス・ダモダラン(Aswath Damodaran)
ニューヨーク大学スターンスクール教授。著書に『資産価値測定総論1 2 3』(パンローリング)、『コーポレート・ファイナンス――戦略と応用』(東洋経済新聞社)、『ザ・リトル・ブック・オブ・バリュエーション(The Little Book of Valuation : How to Value a Company, Pick a Stock, and Profit)』『ダモダラン・オン・バリュエーション(Damodaran on Valuation : Security Analysis for Investment and Corporate Finance, 2nd ed)』などがある。

■本書への賛辞

「アスワス・ダモダランは、バリュエーション技術の発展にもっとも貢献した人物である。本書を通じて、株式を理解するためにはストーリーが必須であることを正しくも示している。ダモダランによる、目からウロコの本書を読めば、人間性が数字遊びに大きな貢献を果たしていることを知るであろう」――マイケル・モーブッサン(『まさか!?』[ダイヤモンド社]の著者、クレディ・スイス・グローバル・ファイナンシャル・ストラテジー部門長)

「ダモダランは、ジョセフ・キャンベル、ウォーレン・バフェット、ナシーム・タレブのような最高のクオンツアナリストが交わる場所へとわれわれを誘ってくれる。彼の取り組みは、ストーリーテリングまたは数字遊びのどちらかだけに依拠することで自らのバイアスに陥っているアナリストたちが見逃している、新たな価値やリスクを明らかにしてくれる。ダモダランは、アリババ、アマゾン、ウーバー、テラノス、フェラーリなどのストーリーや分析、バリュエーションをわれわれに伝えてくる。彼はクオンツとして、そのキャリアをスタートさせたのかもしれないが、今やもっともバランスの取れたアナリストの1人であり、ビジネスと金融の素晴らしいストーリーテラーであり、作家であり、指導者である」――デビッド・フォスター(ビジネス・バリュエーション・リソーシズCEO)


目次

監修者まえがき
序文
第1章 2つの部族の物語
第2章 ストーリーを教えてください
第3章 ストーリーテリングの要素
第4章 数字の力
第5章 数字を操る道具
第6章 ストーリーを構築する
第7章 ストーリーの試運転
第8章 ストーリーから数字へ
第9章 数字から価値へ
第10章 ストーリーを推敲する――フィードバックループ
第11章 ストーリーの変更
第12章 ニュースとストーリー
第13章 ビッグゲーム――マクロのストーリー
第14章 企業のライフサイクル
第15章 経営上の課題
第16章 最終段階
注釈

監修者まえがき

本書は、ニューヨーク大学教授のアスワス・ダモダランが著した“Narrative and Numbers : The Value of Stories in Business”の邦訳である。ダモダランはビジネススクールで教鞭をとっており、ファイナンスの分野で高い評価を得ている。一般向けの著書も多く、日本でも『資産価値測定総論1 2 3』(パンローリング)や『コーポレート・ファイナンス――戦略と応用』(東洋経済新報社)といった邦訳がある。

一般に企業価値評価には、バランスシートを精査して数字を積み上げていく方法、同業種の企業との比較に基づいた算出法、そして将来における収益のフローを現在価値に割り引くDCF法などがある。独創的なビジネスを手掛ける成長株の場合には、その価値評価は前二者にはなじまないことから、主として3番目の方法がとられることになる。そこでは、評価対象となる企業やそれを取り巻く環境の未来についての予測が伴うが、将来は常に不確実であり、キャッシュフローは想定するストーリーによって大きく変わってしまう。(続きを読む)


ウィザードブックシリーズ266)

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