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ペリー・J・カウフマン/長尾慎太郎/山下恵美子 世界一簡単なアルゴリズムトレードの構築方法

世界一簡単なアルゴリズムトレードの構築方法

ペリー・J・カウフマン, 長尾慎太郎, 山下恵美子
パンローリング
A5判 190頁 2016年12月発売
本体 5,800円  税込 6,380円  国内送料無料です。
この商品は 12月30日に 発送できる予定です。 (発送可能時期について)
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読者のご意見

あなたに合った戦略を見つけるために

世界一やさしいアルゴリズムトレードの本
本書でアルゴリズムトレードのデビュー

1970年代、ペリー・カウフマンが自動化システムでトレードを始めたとき、プロのトレーダーたちは「バカバカしい」と一笑に付した。しかし、今や高頻度トレードは「一般投資家からお金を盗んでいる」として、その不公平なまでの優位性を非難されるまでになった。本書で公開されたアルゴリズムトレードのテクニックを習得すれば、ホームトレーダーのあなたにもパワーを取り戻すことができるだろう!

プロのトレーダーにとっても、自動化システムの完璧化を目指すマネーマネジャーにとっても、あるいは今日のテクノロジーを使って財務管理を試みる一般投資家にとっても、成功するアルゴリズムトレードシステムの洗練された構築方法を、簡単なハウツー形式で提供するこのコンパクトなガイドは大いに役に立つはずだ。本書は、バックテストの単なるステップバイステップの枠を超えて、あらゆるタイプの市場を40年以上にわたって練り歩いてきた著者の幅広い経験から最良のものを抜粋して、読者にトレードの神髄を伝授してくれる。トレードで成功するためには、利益の出るところで売買するだけではダメで、正しいトレード法を構築してリスクを管理できなければならない。信頼の置けるトレードシステムを一から構築するために、実績のあるこのガイドラインに従うことで、必要な理論はもとより、歴史的観点を見据えたうえで、システムを自信とテクニカルなノウハウに基づいて構築し、あなたのパラメーターやリスクに合わせて微調整することができるようになる。

これらは本書に出てくるアドバイスの一例だが、本書にはほかにも役立つアドバイスが満載されている。

本書で最も重視するものはシンプルさである。基本的なベストプラクティスから実際のシステム設計に至るまで、簡単なアプローチのほうが人々に好まれ、勝利を収めることが実証されている。アルゴリズムシステムは実際に市場で使うと失敗することが多い。本書では、失敗の原因となる落とし穴にはまらないように、勝率を大幅に高めるためのプロセスを紹介している。本書を一度読めば、それはあなたの一部になる。だから、何度も読み返したくなるだろう。

トレーダーとして洞察力を磨き、その洞察力を利益の出る戦略に変えることから、トレードを生計手段とするうえで直面する現実的な問題に至るまで、第一線で戦ってきた40年以上に及ぶ経験を惜しげもなく披歴し、エキスパートと戦えるまでの近道を教えてくれるのが、アルゴリズムトレードの最高傑作ともいえる本書である。


著者紹介

ペリー・カウフマン(Perry J. Kaufman)
株式とデリバティブ市場で40年以上に及ぶ経験を持つ投資コンサルタントの第一人者。著書はこのほかにも『Trading Systems and Methods, Fifth Edition』『A Short Course in Technical Trading』『Smarter Trading』『Global Equity Investing』などがある。コンピューターモデルを使って金融の意思決定を行う先駆者でもある。

本書への賛辞

「アルゴリズムトレードを行ううえでの重要なポイントを、これほど分かりやすく簡潔な形で示してくれている本はほかにはないだろう。トレードの第一人者の経験が詰まった本書は、トレードに行き詰まったときに見直すことができるように、トレーダーのライブラリーの棚の一番上に置くべきものである」――ジョン・エーラース(『ロケット工学投資法』の著者、MESAソフトウェアの社長)

「多くの著者が曖昧にするような点を、カウフマンは非常に分かりやすく説明している。トレードを成功に導くための重要な要素に焦点を当てた本書は、アルゴリズムトレードを始めたばかりのトレーダーにとっても、経験のあるトレーダーにとっても、必携書であろう。勝率を高め、詳細に注意を払い、メカニズムを複雑にしすぎるな……。カウフマンのガイドラインに従えば、成功すること請け合いだ。ありがとう、ペリー」――スタンリー・ダッシュ(公認テクニカルアナリスト、TradeStationのApplied Technical Analysisのバイスプレジデント)

「私はカウフマンを25年前から知っているが、彼と話をしたことはなく、著書を読んだこともないが、彼からは何か価値のあるものを感じる。本書も例外ではない。本書はコンパクトながらも、『有言実行』の人物からの、そしてアルゴリズムトレードの必要性を説く人物からの実用的な情報が詰まった本だ。まずはここから始めてみてはどうだろうか」――ロバート・パルド(パルド・キャピタルの社長、『トレーディングシステムの開発と検証と最適化』『アルゴリズムトレーディング入門』の著者)


目次

(本テキストは再校時のものです)
監修者まえがき

謝辞

第1章 簡単なまえがき――基本ルール
本書の目的
基本原則
プロセス
基本的なトレードシステム
トレンドフォローシステム
短期システム

第2章 アイデア
一から始めよ
アイデアはあなたのトレードの性質に合ったものでなければならない
すぐに利益がほしい
時の試練に耐える

第3章 複雑にするな
ノイズについて一言
統合的解決法と基本要素
ルールを増やせば、機会は減り、成功も遠のく

第4章 アップルだけをトレードしているときに、なぜ「堅牢さ」を気にしなければならないのか
それは堅牢なシステムか
別の見方
どういったパラメーターの値を使えばよいのか
複数の時間枠
トレンド手法に良し悪しはあるのか

第5章 少ないほど良い
ボラティリティはもろ刃の剣
強気相場はだれもが現実から目をそらしているときに発生する

第6章 トレンドフォロワーは利食いや損切りは使うな
トレンド戦略のメカニズム
トレンドを見つけるのは難しくなってきている
ユーロドルのトレンド
損切りはどこに置くか
利食いについて
押しで仕掛ける
どれが最高のトレンドフォローシステムか
移動平均システム
ブレイクアウトシステム
線形回帰システム

第7章 短期トレーダーは利食いせよ
トレンドフォロワーにとって悪いことは短期トレーダーにとっては良いこと
損切りはトレンドフォローでは使えなくても、短期トレードでは使えるのか
物事には必ず例外がある

第8章 完璧なシステムを求めて
結果を見る
どれくらいのデータがあれば、またどれくらいのトレードを行えば十分と言えるのか
どのパラメーター値を使えばよいのか

第9章 機会均等トレード
ポジションサイズの計算
低位株は避けよ
ボラティリティでの調整は株式ポートフォリオには不適切
先物のリスク
目標リスク
ポートフォリオのリターンを計算する
ポートフォリオのリスクを決める
複数の戦略を持つことが重要
機関投資家にとってはそれほど簡単ではない
良いことが多すぎると悪くなることもある

第10章 検証――人生の分かれ道――重大な選択
コンピューターに解決させる
結果をどう評価するか
フィードバックとは何か
隠された危険性
忘れられた歴史
真のコストを使え
ダーティーデータを使え
バックアジャストデータと株式分割調整データ
異なるパフォーマンス測度
レシオの解釈
だれもが情報レシオを使うわけではない
トレード数
期待値

第11章 降伏させよ
損失を出す期間を解決する
平均的な結果を使え
システムを絞め殺す
ルールの一般化
高ボラティリティ
低ボラティリティ

第12章 先物についてもっと詳しく
レバレッジ
リターンを計算するための換算係数
FXを忘れるな
FXの建値
真の分散化
商品先物市場のライフサイクル

第13章 悪臭を放つリスクはいらない
明確なプラン
低位株は避けよ
100%を超えるボラティリティ?
ボラティリティが非常に高いときはトレードするな
価格ショックを回避せよ
ポートフォリオのドローダウン
ビジネスリスク
再びレバレッジを上げる

第14章 ポートフォリオのために最良の株式と先物を選ぶ
多くを望みすぎるな
実用的な解決法
パフォーマンスのランク付け
銘柄の入れ替え

第15章 銘柄に戦略を合わせる
株式のノイズ
ETFのノイズ
先物のノイズ

第16章 トレンド戦略の構築
トレンド
買いと売りのルール
最初の検証
コスト
期待
最初の目標をクリアする
利食い
ボラティリティフィルター
ルールを組み合わせる
複数の仕掛けと手仕舞い
市場が多いほど、堅牢さは増す
リスクの安定化
自分自身でやる

第17章 日中トレード戦略の構築
時間枠
概要
戦略
戦略を選ぶ
トレンド戦略か、それとも平均回帰戦略か
基本的なルール
ブレイクアウトルール
利食いと極端なボラティリティ
トレンドについて

第18章 まとめ

参考資料

監修者まえがき

本書は投資コンサルタントのペリー・カウフマンが著した“A Guide to Creating A Successful Algorithmic Trading Strategy”の邦訳である。はじめに断っておくと、これは特定のアルゴリズム(システマティックなトレード戦略)を扱った解説書ではなく、より俯瞰的な立場から、アルゴリズムを使用したトレード戦略の適切なデザイン方法を述べたものである。ただし、利益の源泉となるリスク・プレミアムの例として取り上げられているのは、時系列分析から得られるモメンタムと平均回帰だけであるが、その分、平易で実務的な解説がなされており、少なくともこの2者に関しては十分な内容となっている。一般に、私たちが投資やトレードで使えるリスク・プレミアムとしては、ほかにもクロスセクション分析によるバリューやサイズなどもあるが、筆者が解説にあたってモメンタムと平均回帰に対象を限定したのは、それがだれにとっても直観的に分かりやすく、かつ最も広範囲に得られて、しかも堅牢だからである。

いずれにせよ、本書のように、個別のトレード戦略の詳細ではなく、それらを構築するための方法論について書かれた書籍は数が少ない。それでも欧米人の手によるものはいくつか見られるが、日本人によって書かれたものは皆無である。思うに日本の投資家(機関投資家を含む)は、「どの銘柄を買えばよいのか?」とあちこち聞いて回るというナイーブな状態をやっと脱し、ようやく「どういった投資手法が優れているのか?」を探す段階に達したレベルなのではないかと思量する。これがさらに進んで、「投資戦略のデザインにはどのような考え方・思想・哲学が必要か、そしてそれを実践するための方法論とは何か?」が問題として意識されるには、まだまだ時間がかかるのかもしれない。(つづきを読む)


(ウィザードブックシリーズ244)

読者のご意見

この本は、投資コンサルタントであるペリー・カウフマンによって書かれた、いかにしてシステムトレードを構築していくかについての概略を簡潔に記されているものであります。 ...もっと見る

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