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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/12 12:02, 提供元: フィスコ サクシード Research Memo(2):教育人材の派遣や個別指導教室などの事業を展開*12:02JST サクシード Research Memo(2):教育人材の派遣や個別指導教室などの事業を展開■会社概要 1. 会社概要 サクシード<9256>は、「教育と福祉の社会課題を解決し、よりよい未来を創造する」を企業ミッションとし、教育・福祉業界に特化した人材サービスと自社ブランドの教育サービスを提供している。人材サービスでは、教育業界や保育・福祉業界向けに人材紹介や人材派遣、受託事業を行っている。教育サービスでは、神奈川県を中心に個別指導教室35教室(2025年3月末:学習塾付き学童クラブを含む)を運営し、首都圏と関西圏を中心に対面型、全国を対象にオンライン型の家庭教師サービスを展開している。人材サービスに関しては、主に自社運営の求人サイトを通じて職種などを細分化して募集しているため、登録者(求職者)と求人企業とのミスマッチが非常に少ないという特徴がある。また、大量に集められた教育人材のデータベースは、同社ビジネス全体の根幹を成している。 積極的な経営により事業領域を拡大 2. 沿革 2004年4月に現 代表取締役社長である高木毅(たかぎつよし)氏により設立された同社は、同年5月に「個別指導学院サクシード」を開校し事業を開始した。2007年に家庭教師事業及び塾業界向けに人材紹介・派遣事業を、2008年には教育業界に特化した求人サイトの運営を開始した。さらに、2014年に保育士の人材紹介・派遣事業や学校教員の人材紹介事業を、2020年に学童クラブの運営、オンライン型家庭教師のサービスを始めるなど事業領域を大きく広げ、2021年12月には東京証券取引所マザーズ市場(現在は東証グロース市場に移行)に上場した。こうした積極的な経営は業績にも表れており、着実な売上成長につながっている。 課題山積の教育と福祉の現場 3. 業界環境 少子高齢化が進む日本では、特に同社の属する教育分野と福祉分野において課題が山積している。教育分野では、私立中学校や大学への進学率は高水準で推移し、シックスポケット(両親と両祖父母の合計6人の経済力)に象徴されるように家計における子ども1人当たりの教育費は依然増加傾向にある一方、都市部への人口集中に伴って教育環境の地域格差がますます開き、教育の現場そのものにも問題を抱えている。また、福祉分野の課題も、保育園や学童施設で人材不足が長期化しているところに、新たに「小1の壁」※がクローズアップされるなど解決に至っていない。昨今の人件費高騰のなかで、賃上げ面で教育・福祉分野が立ち遅れていることも、人材不足につながっている。 ※ 「小1の壁」:子どもが小学校に上がると、保育園時代以上に仕事と子育ての両立が困難になるという問題。 特に学校現場では、学校教員の不足や過重労働問題が深刻化しており、学校教育の質の向上を図るためには、教員の負担軽減が急務となっている。新学習指導要領の導入や外国語教育の充実など様々な学校改革が進行する一方で、小学校での外国語教育の教科化やDX、AIへの対応、部活動の運営など、教員に求められる業務やスキルはますます多様化・高度化している。こうした教育現場の課題に対して、閉鎖的・保守的といわれた教育行政も動き出し、徐々にではあるが、教職員定数の改善や業務の適正化、専門スタッフ・外部人材の配置拡充のための予算計上が行われるようになってきた。同社は、こうした教育・福祉の現場に山積する様々な課題を解消するための支援サービスを提供している。 同社は、人材サービスと教育サービスを展開しており、人材サービスにおいて、教育人材支援事業で学校や自治体、他社学習塾など教育業界向けに人材派遣や部活動運営などの業務受託を、福祉人材支援事業では保育施設や学童施設などに特化した人材派遣を行っている。教育サービスにおいては、個別指導教室事業で地域密着の「個別指導学院サクシード」及び学習塾付き学童クラブ「ペンタスkids」を展開、家庭教師事業では全国展開に向けて対面型及びオンライン型の2タイプの「家庭教師のサクシード」を運営している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |