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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/02 12:05, 提供元: フィスコ サインポスト Research Memo(5):2025年2月期は大幅増益。主力のコンサルティング事業の受注が堅調*12:05JST サインポスト Research Memo(5):2025年2月期は大幅増益。主力のコンサルティング事業の受注が堅調■サインポスト<3996>の業績動向 1. 2025年2月の業績概要 2025年2月期の業績(非連結)は売上高が前期比3.2%増の3,023百万円、営業利益が同96.6%増の200百万円、経常利益が同108.5%増の197百万円、当期純利益が同99.7%増の257百万円となった。売上面はコンサルティング事業におけるコンサルタントの中途採用の遅れなどにより小幅増収に留まったものの、利益面は期初計画(2024年4月12日付公表値、売上高3,269百万円、営業利益132百万円、経常利益130百万円、当期純利益166百万円)だけでなく、修正予想(2025年1月14日付修正値、売上高3,000百万円、営業利益170百万円、経常利益165百万円、当期純利益225百万円)を上回る大幅増益で着地した。 主力のコンサルティング事業の受注が堅調で、コンサルタントの稼働率が高水準に推移した。売上総利益は同16.4%増加し、売上総利益率は30.9%で同3.5ポイント上昇した。コンサルティング事業の増収効果に加え、外注費の減少も寄与した。販管費は同4.7%増加し、販管費率は24.3%で同0.4ポイント上昇した。第4四半期に新ソリューション開発費と採用費を積み増した。なお当期純利益については法人税等調整額(益)62百万円の計上も寄与した。 2. セグメント別の動向 コンサルティング事業は売上高が前期比3.3%増の2,913百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同27.2%増の629百万円となった。売上面はコンサルタントの中途採用の遅れなどにより期初計画を下回り、前期比小幅増収に留まったものの、銀行の基幹システム移行・統合プロジェクト支援業務を中心に受注が堅調で、コンサルタントの稼働率が高水準に推移した。利益面は増収効果に加え、外注費の減少も寄与して大幅増益となった。なお第4四半期に2つの地域で地域銀行のシステム統合プロジェクトを完了した。また地域銀行以外でも、証券、信託銀行、保険など幅広い業種でプロジェクト推進支援やIT部門の業務推進支援の受注が堅調となった。 イノベーション事業は売上高が前期比32.1%減の53百万円、営業利益が149百万円の損失(前期は154百万円の損失)となった。前期のスポット売上の反動減に加え、第4四半期に新ソリューション開発費を計上した。DX・地方共創事業は売上高が同86.1%増の56百万円、営業利益が13百万円の損失(前期は2百万円の損失)となった。中堅・中小企業のDXを支援するDX伴走支援サービスを開始して大幅増収だが、第4四半期に新ソリューション開発費を計上した。イノベーション事業とDX・地方共創事業は先行投資段階で、地域金融機関との連携や新ソリューションの開発を強化している。 2025年2月期末も財務の健全性を維持 3. 財務の状況 財務面では、2025年2月期末の資産合計は前期末比296百万円増加して2,897百万円となった。主に売掛金が53百万円減少した一方で、現金及び預金が営業活動による収益と金融機関からの借り入れによって327百万円増加したほか、繰延税金資産を62百万円追加計上した。負債合計は同39百万円増加して1,094百万円となった。有利子負債残高(長短借入金及び社債の合計)が同27百万円増加して511百万円となった。純資産合計は同257百万円増加して1,803百万円となった。当期純利益の計上により繰越利益剰余金が257百万円増加した。この結果、自己資本比率は同2.8ポイント上昇して62.2%となった。キャッシュ・フローの状況にも特に懸念点は見当たらず、財務の健全性は維持されていると弊社では評価している。 なお同社は(株)りそな銀行を総額引受人とする第6回無担保社債「SDGs推進私募債」(総額150百万円)を2025年3月に発行した。りそな銀行へ支払う手数料の一部をSDGs関連団体に寄付することでSDGsの達成を支援するもので、今回が4回目の起債となる。長期固定資金の調達によって財政の健全性を保ちながら、人的資本の拡充や新事業への挑戦など成長力を高める施策に積極的に取り組んでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |