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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/05/19 11:06,
提供元: フィスコ
和田興産 Research Memo(6):2026年2月期は好採算物件の減少を想定し増収減益と保守的に計画
*11:06JST 和田興産 Research Memo(6):2026年2月期は好採算物件の減少を想定し増収減益と保守的に計画
■和田興産<8931>の今後の見通し
1. 2026年2月期の業績見通し
2026年2月期の事業環境として、国内の不動産市況については、住宅ローン金利が上昇しているものの、政府の住宅取得支援策の継続もあって、住宅需要は底堅く推移すると見ている。特に、分譲マンションについては人手不足による労務単価の高騰で建築コストの高止まりが続いており、新築物件の供給戸数が限られるなかで堅調な需要が続く見通しだ。2025年の近畿圏における新築マンションの供給戸数は前年比2.4%増の15,500戸が予測されており、2025年3月の契約率は78.7%と、好不調の分岐点となる70%の水準を3ヶ月連続で上回るなど翳りは見られない。
こうしたなか、同社は2026年2月期業績について、売上高で前期比2.2%増の41,000百万円、営業利益で同14.9%減の4,500百万円、経常利益で同22.3%減の3,500百万円、当期純利益で同19.9%減の2,500百万円と増収減益を計画している。前期の増益に寄与した分譲マンション販売やその他不動産販売が、好採算プロジェクトの減少により減益に転じると見ているためだ。売上総利益率が低下し、販管費も分譲マンションの販売経費や人件費を中心に前期比で若干増加する計画だ。また、営業外収支で同217百万円の悪化を見込んでいる。保険解約返戻金88百万円がなくなるほか、有利子負債の増加や金利上昇による支払利息の増加が悪化要因となる。同社の有利子負債残高は570億円を超えており、金利が0.5%上昇すれば3億円弱の支払い負担増となるため、今後の金利動向は注視しておく必要がある。ただ、主力の分譲マンション販売については600戸の引渡計画のうち、既に契約済みの戸数が479戸と約80%を占めている状況にあり、業績計画については保守的に策定していると考えられる。残りの契約が前期と同様に順調に進めば、上振れ要因となる可能性もある。
分譲マンション販売は価格上昇で増収が続く見通し
2. 事業セグメント別見通し
(1) 分譲マンション販売
売上高は前期比7.5%増の32,900百万円を計画している。引渡戸数は同6.5%減の600戸となるが、高価格帯物件の竣工※が重なることもあり、平均販売単価が約55百万円と約15%上昇することが増収要因となる。一方、利益面では、好採算プロジェクトの減少により売上総利益率で3ポイント程度低下することを想定し、減益で計画している。
※ 2025年7月に「ワコーレ六甲ザ・レジデンス」(神戸市灘区、総戸数24戸、坪単価約380万円)、同年8月に「ワコーレ芦屋宮塚町 薫風の邸」(兵庫県芦屋市、総戸数20戸、坪単価約400万円)をそれぞれ引渡予定。
2026年2月期の竣工予定物件は14棟、総戸数で594戸、2025年2月末時点で契約済み戸数が479戸となっている。また、地域別の仕入済未発売プロジェクト数は、神戸市で19棟:784戸、阪神間で4棟:77戸、明石市〜姫路市で8棟:432戸、大阪府で5棟:357戸となっており、同事業が今後も同社の業績をけん引する見通しだ。
(2) 戸建て住宅販売
売上高は前期比2.7%増の1,900百万円を計画している。引渡戸数は同1戸増の43戸で平均販売単価も44百万円と横ばい水準を見込んでいる。引き続き採算を重視した用地仕入活動を行っていく予定で、セグメント利益も横ばい水準となる見通しだ。主なプロジェクトとして、「ワコーレノイエ 宝塚フロント」(兵庫県宝塚市、総区画数4区画)の販売を予定している。JR宝塚駅から徒歩4〜5分で、従来の省エネ基準を上回る「認定低炭素住宅」基準に適合しているほか、地震の揺れを軽減する木造住宅用制震装置「マモリー」を採用している。
(3) その他不動産販売
売上高は前期比30.2%減の3,000百万円、セグメント利益も2ケタ減益となる見通しだ。販売予定物件は、木造収益物件で6プロジェクト(69戸)、鉄骨収益物件で12プロジェクト(131戸)となる。前期は木造収益物件で1プロジェクト(3戸)、鉄骨収益物件で14プロジェクト(216戸)だった。販売価格の低い木造収益物件の比率が上昇することに加えて、マンション用地の素地売りを見込んでいないことが減収減益要因となる。なお、開発中物件としては木造収益物件が7プロジェクト(84戸)、鉄骨収益物件が51プロジェクト(703戸)、RC収益物件が1プロジェクト(40戸)あり、合計59プロジェクト(827戸)が順次、販売用収益物件として収益に貢献することになる。
(4) 不動産賃貸収入
売上高は前期比2.5%減の3,200百万円を計画している。引き続き住居等の高稼働率の維持に取り組む方針だが、収益物件として保有物件の一部を販売する予定となっているため、売上高は一時的に減少する見込みだ。一方、利益面では前期に膨らんだ修繕費の減少等により前期並みの水準となる見通しである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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