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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/13 17:01, 提供元: フィスコ 東証グロース250指数の今後の展開〜vol.2*17:01JST 東証グロース250指数の今後の展開〜vol.2-東証グロース250指数の今後の展開〜vol.1の続き- 以下は、2025年8月8日にYouTubeチャンネル「FISCO TV」で配信された「東証グロース250指数の今後の展開」です。2025年上半期相場の振り返りと先物取引の活用方法を、フィスコ アナリストの白幡玲美が紹介、2回に分けて配信します。 続いて、時価総額上位トップ10の中から注目の銘柄についてご紹介させていただきます。 まずは、時価総額ではグロース市場ダントツトップを誇っているトライアルHD<141A>です。株価動向に派手さはありませんが、上場後もしっかりとした株価推移は安定感すら感じられます。7月1日には大手スーパー西友を買収し、事業拡大が期待されています。 スキマバイトを一般化させたタイミー<215A>も、2024年7月に上場したばかりですが、時価総額上位を維持しています。上場後の株価は安定感があり、6月末には年初来高値を更新し、昨年9月半ば以来の2000円台を突破しました。 最後に、MTG<7806>は、上昇トレンドを描いて株価が上昇しています。主力のReFaのヘアケア売上が大幅増収で、ドライヤー・アイロンやブラシの新商品が業績に寄与しました。今期は最高益を更新する見通しで、業績も好調です。 それでは、最後に、東証グロース市場250指数先物取引の特徴を説明させて頂きます。取引時間は日中のレギュラーセッションは8時45分〜15時40分でクロージングは15時45分です。夜間取引も実施されており、レギュラーセッションは17時00分〜翌5時55分、クロージングは6時です。また、祝日取引も可能な商品です。取引単位はグロース市場250指数 × 1,000円です。つまりグロース市場250指数が700ポイントの時は、70万円相当の取引を行っていることになります。証拠金はVaR方式(Value at Risk方式)で日々計算され、7/18現在、9月限は買いが1枚当たり54,799円、売りが47,026円です。 先物取引なので、売りから入ることが可能で、またレバレッジを効かせ手元資金の数倍の取引も可能です。 昨年前半のように下降トレンドが発生している時は売りから入って、安値圏で買い戻すことで利益を得ることもできます。4月7日の急落前に売りを入れて大底である年初来安値で買い戻すことも理論上は可能です。 また、今回、ご紹介した時価総額が大きくグロース250指数への影響力がそれなりに大きい銘柄を保有していた状況で、その銘柄に何か悪材料が出たとき、現物株では対応できない夜間取引で、先んじてグロース250指数先物を売っておくこともできます。現物株と組みわせることでリスクヘッジの取引を行うことは可能ですので、いろいろなパターンを考えてみるのも面白いかと思います。 では、具体的な投資活用術を二つご紹介します。 まずは【高い成長性が期待できるグロース上場企業に投資】という活用術です。グロース市場は、成長性が高く、起業して間もない若い企業が多く上場している市場ですので、グロース市場で成長性が評価されて知名度が上がり、時価総額や流動性が高くなると、スタンダード市場やプライム市場へと上場市場の変更を行うケースが多くあります。 例えば、フリマアプリを展開するメルカリは、2018年に当時マザーズ市場に上場した後、2022年にプライム市場に変更し、2023年10月には日経平均株価を構成する225銘柄の一つに採用されました。上場してから日経平均構成銘柄となるまでわずか5年というスピード出世を果たしました。 このような高い成長性を秘めた企業に投資したいが、なかなか絞り切れない方には、グロース250指数先物を保有することで、高い成長性を秘めた企業に投資することが可能となります。第2、第3のメルカリを自分自身で見つけられなくても、「指数先物」という形で保有することで、高い成長性を享受することが可能となります。 次に、【長期保有している時価総額が大きいグロース上場企業の下落局面での活用】です。これは、高い成長性に期待して時価総額が大きい企業に長期投資、つまり売るつもりはしばらくない、投資方針で保有しているケースを想定しています。長期的な株式投資ですので、いい時もあれば悪い時もあります。その悪い時に、グロース250指数先物を活用するわけです。 グロース250指数先物は、時価総額が大きい企業の構成比率が高い、というお話は既にしていますが、時価総額が高い企業の影響を受けやすい傾向があります。ですので、長期保有している企業の決算が悪くて下落する局面が予想できた場合に、先にグロース250指数先物を売っておくわけです。仮に大引け後に決算発表があっても、グロース250指数先物はイブニングセッションで売買することが可能ですので、翌日に下落したとしてもグロース250指数先物で対応することはできます。 一方、注意しなくてはいけない点もあります。時価総額が大きい企業が下落しても、他の企業が上昇した場合、グロース250指数先物が思いのほか下がらない可能性は十分あります。ですので、この方法は「少しでも損失が回避できたらいいな」くらいの気持ちで臨むのがいいかと思います。完全に損失を回避するというのはプロの機関投資家でもなかなか難しいものです。 このようにグロース250指数を理解して先物も活用することで、投資のスタイルが広がるかもしれません。その時の相場環境などで活用法は異なるかと思いますが、今回の動画が、皆様の投資の新たな気付きとなれば幸いです。 《NH》 記事一覧 |