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株式売買スクール 実践編 成長株早期発掘法

本書は『株式売買スクール オニールの生徒だからできた1万8000%の投資法』の著者であるクリス・キャッチャーとギル・モラレスが、その続編としてより実践的に成長株投資を解説しているものになる。

彼らの手法は、要はその時々に相場を牽引する主導株を対象に、単純なテクニカル・出来高分析を用いて、売買を繰り返すスイングトレードである。それは決して真新しい手法ではなく、読者が初めて目にするようなテクニカルや秘密のエントリーテクニックは本書には出てこない。むしろそれこそが本書が信頼に足るところであり、相場の玄人はシンプルなルールを冷静に繰り返してとんでもない利益を出すという普遍的な真実を改めて証明して見せていると感じた。以下3点において本書は非常に稀有な存在であり、ルールベースの規律あるトレード手法を身に着けたい方に是非お勧めしたい本となっている。

(1) エントリー:出来高に裏打ちされたボックスブレイクorギャップオープン、イグジット:10日or50日移動平均下での下値更新など、彼らが実践しているトレードルールを数多くのチャートで解説している。売買ルールがありきたりな概念ではなく具体的であり、読者が自分のチャートで検証することもできる。後半には主導株をどういう観点で日々追いかけながらトレードしていったかの推移もあり、臨場感があり非常に参考になる。

(2) 負けトレードの解説が秀逸。この手の本では手法に合致し利益になったパターンだけをご都合主義で掲載するものもあるが、それとは逆で、どの様な時にうまく機能しなかったのか、それらの理由もつけて赤裸々に掲載してくれている。実際に利益を出しているプロのトレーダーのトレード記録を垣間見れる点で非常に有益。プロも毎回クリーンヒットではなく、泥臭く立ち回りながら、しっかりと利益を積み重ねている点を是非見てほしい。

(3) 相場の普遍的な構造に関する格言や、トレーダーとしての守るべき基本事項にあふれている。特段章立てて解説されているわけではないが、著者たちが口にするそれらは非常に有益。3回目で反転するであったり、個別株のストーリーにバイアスを持ちすぎるとうまくいかないであったり、過去の成功が目を眩ませるであったり、熟練トレーダーなら誰しもがうなずく、大切にすべき不偏的なアドバイスがここかしこに溢れている。是非読者自身で見つけて欲しい。

投資歴9年 ユーノ


本書はアメリカの著名投資家ウィリアム・オニールのCAN-SLIM投資法をさらに進化させたとする手法を紹介しています。CAN-SLIMはファンダメンタル分析とプライスアクションを組み合わせたアプローチであり、この本ではそれをベースに、エントリータイミングと決済タイミングを改良しています。

私は本書で紹介されている2つのエントリー手法と決済方法について検証してみました。エントリーの1つは「ポケットピボット」という価格以外のある指標を利用した手法で、もう1つは条件付き窓開けからエントリーする手法です。

しかし驚いたのが決済のトレーリングストップの方でした。 本書では移動平均線のブレイクと7週間ルールと呼ぶ移動平均線を活用した2つのトレーリングストップの方法が紹介されています。

例えば単に価格が移動平均線を割ったら決済など、通常のシンプルなトレーリングストップでは一時的な下落で無駄な手仕舞いとなる事が多く、これでは大きな利益を失います。

そこで著者は一時的な下落にうまく対処し、無駄な決済を避けるためにルールを工夫しています。検証したところこれが非常にうまく利益を追求できていました。

単純なチャネルブレイクアウト戦略にこのトレーリングストップを適用したところ更に成績が上昇しました。 これは日本株でも同様でトレンドフォロー戦略にこの決済方法を取り入れるとほとんどの銘柄で成績が大きく向上しています。

また、著者は多くのルールや見解を持っているためケースバイケースで詳細な説明をしています。 これらの説明にはかなり多くのページを割いているため人によっては冗長に感じるかもしれません。しかし相場は様々な状況が発生するのでこれは仕方ないと思います。

そのため内容的には教本のような形に仕上がっています。サブタイトルの実践編というのはそのためでしょう。本書の内容はシステムトレーダーにも価値のある情報を多く提供しており非常に参考になるはずです。

特に第8章では、読者からの質問に対する著者の回答が掲載されており、相場の見解などトレードに関する知識を深めるための貴重な情報源となっているのでここは読んでて面白かったです。

この本は実践的なトレード戦略の開発や改良に役立ちます。著者の工夫されたルールや洞察力に感銘を受けました。

ホワイト
投資歴(FX 先物 19年)


成長株投資のバイブルである『オニールの成長株発掘法』を著したウィリアム・オニールのもとで成長株投資(グロース株投資)を実践したクリス・キャッチャーとギル・モラレスによる『株式売買スクール』の続編的な書物です。

ファンダメンタルがしっかりした株を、出来高が多いときに買うというのが基本線でありますが、チャートのどの部分で買うかはオニールの方法とは違っています。また売りポイントもオニールのやり方とは違ったところがあります。

この本も豊富なチャートによる売買事例がのっていますので、実際に売買するにあたっては役に立つことが大いにあると思われます。特にこの本の後半には、2銘柄について、数カ月にわたって値動きを追ったチャートとその解説がのっていますので、より具体的に売買の模様がわかると思われます。

このように、成長株投資を行う上で、オニールとは少し違った視点で売買を考察できるという点で、より広い視野をもってトレードができると思われますので、手元に置いておく価値があろうかと思われます。

bblue 50代 自営業兼投資家


上昇トレンドや下落トレンドとは異なり、トレードパフォーマンスを上げることが難しいヨコヨコ相場が長年続く場合は、オニールのトレードテクニックでは、なかなか良好なパフォーマンスをあげることが難しいと言われている。この本は、伝説のオニールが使っている強力なトレードテクニックを紹介しつつ、より効果的にそのテクニックを利用するための助言と指針を示している。

筆者は、オニール達が考えたトレードテクニックを熟知した上で、ガイドブック兼ワークブックとなるこの本を通じて、トレーダー自身が、どのような相場環境においてもオニール超えが期待できるトレードシステムを構築し、仕掛けと利食いポイントがはっきり分かり、最大のパフォーマンスを上げることができるように、多くの実践的な練習問題を示しながら、オニールのテクニックを単独、または組み合わせた場合のパフォーマンスをトレーダー自身が理解できるように工夫している。

さらに良いパフォーマンスを上げたいと思っているトレーダーに是非お勧めする。

炎のディーラー
投資経験 27年


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