待つFX〜1日3度のチャンスを狙い撃ちする〜

この本は、儲からない主婦投資家が、いかにして儲かる様になったかについて、書かれている。 本の最初から、「私が声を大にしていいたいのは、＊＊＊＊」とはっきり書いてある。私は、FXは経験が無いが、FXをされる方には、大変役に立つ書物を思われる。どうしたら良いかは、多くの書物に書かれているが、なぜ負けるかは（カッコ悪いためか）あまり書かれていない。FXで失敗する８割は、自分自身のトレード法にあるとされている。では、どうするかというと、徹底的に研究することとされている。ここまでは、よくある話であるが、具体的に、こうする、あーするということまで、述べられている本を私は見たことがない。具体的に、使うツールにも言及されている。トレードを分析し、トレードルールを確立し、更に、どうやったらそれが守れるかについて、分かりやすく解説されている。FXが専門の人以外にも大変参考になると、思います。

ペンネーム　Ｈ．Ｋ　５０代、自営業

評価　☆☆☆☆

FXを始めた主婦が、もがきながらも自分なりの手法を確立していく過程が書かれた本です。 実は、この過程が重要なのではないでしょうか。上級者から見ると、常識的で当たり前過 ぎることが書かれているでしょうが、初心者には下手な手法よりも、こちらの方が大切な んだと思います。なので、失敗も成功もつつみ隠さず正直に書かれているのに好感が持て ます。

で、肝心の手法は ADXDMI と BBand Width Ratio を使い勢い、つまりトレンドが発生している 時だけ仕掛け、勢いがなくなりそうなときに仕切ります。これだけなのですが、経験と観察 に裏打ちされているので、そこはかとない自信が文体からも伺えます。

確かに拍子抜けするほど単純ですが、単純なことを愚直に繰り返す方が習熟度も増すということ で、必ずしも単純なことが程度の低いことにはならないと思います。でも一番重要なのは、 書名にもあるように「”待つこと”はトレードをする私たちにとって一番偉大な仕事」と 言い切る様に、トレンドが発生するまで待てるのかということです。

そのために、手法の記述よりも観察したこと記録の付け方やメンタルな面に多くを割かれ、 そちらの方がより具体的に書かれています。そのため、ノートの付け方や行動プログラム チェックシートなどは、本当に参考になると思いました。

特に書く（記録を付ける）ことの重要性を知ってもらうために、各章の終わりに章で参考 になったことをノートに書き出すように促していることも良いと思います。他に、良かっ た点は初心者向けには珍しく、簡便ではありますが資金管理（ポジションサイジング）に ついて書かれていたことですかね。

ただ惜しい点は、損切りが淡白に書かれていたこと。トレードの実例に失敗例がなかった ことだと思います。その点が星四つになりました。

ですが、著者の多くの人に上手になって欲しいという姿勢がそれを補っているので、全体 的にはお勧めです。

採鉱技師

タイトルからして、これは良い本かも、と期待を持たせる題名でした。
トレードの基本はじっと「待つこと」。
自分の得意なパターンが来るまで、待ち、エントリーする。
焦って飛びつき買い、ろくに考えないでエントリーする取引は利益につながりません。

著者のえつこさんは主婦ですが、それを売りとした、ＯＯ円儲けた！一日ＯＯ円稼ぐ！などといった煽りもないので好感が持てます。 トレードを始めてからのメンタル的な苦悩や、手法も惜しげもなく披露されています。 手法も明確で、練習問題もついていますので、理解も早いかと思います。

中でも参考になったのは、時間の区切りです。 トレードするべき時間と、トレードしない時間。 相場は２４時間開いているＦＸの世界ですから、その明確な時間の区切りは時間を有効に使う上で、非常に役に立つテクニックだと思います。

それと、日ごとのアノマリー、ファンダ要素からみた一日の流れなど、今まで日本の方が書かれたトレーダーの内容とは一線を画しています。 えつこさんが毎日書かれているトレードノートは、必見です。 今、利益を出せてない方は、そっくりまねをしてみると良いと思います。

巻末にはＭＴ４の親切な解説が載っています。 今までＭＴ４を触ったことのない人でも、チャレンジしてみる入り口になるのではないでしょうか？

３０代　falco

本書の主題である「勢いをつかんでトレードする」と言うことはトレンドに乗ることを意味している。トレンド系インディケーターとしてよく知られているADXDMIとボラティリティをビジュアル化しているボリンジャーバンドの組合せは絶妙だ。

筆者は彼女自身を素人と位置付けているが、それは日本人独特の謙遜であって、本人は立派なプロトレーダー。これまで立ち向かってきた相場を日誌に書き続けている。その中から、為替市場の癖を読み取って、それを実践売買に活用している。多くは、過去データ分析から事前に知り得ることかもしれないが、実践主義の著者にとって架空取引よりも実弾入りのバトルから得た経験が全てを物語っている。女性や主婦から柔らかいイメージを連想してしまうが、相場と言う荒波に立ち向かう姿は母の強さをイメージさせる。

105ページに記載されている取引枚数表は、あくまで参考例だと思う。実際には、著者の裁量が多く含まれているのだろう。この表のロスカットと口座残高を比較するとかなりリスクが高いので注意が必要だろう。

記：なりた・ひろゆき氏

主婦が書いた本ということで、例によって、簡単なテクニカル 分析をのせて、実際の手法については、ふれられていない、す なわち、本当に稼いでいるのか？もし、稼いでいるとしても、 そのときに、たまたま手法と相場つきがマッチしただけなのか ？といったことがよくわからない本がけっこうありますが、こ の本については、そんなことはありません。その点では、とて も良心的だと思います。パンローリングさんは、その点、信頼 ができる会社であります。これからも、簡単なテクニカル分析 でお茶をにごしているような本は、出版されないと信じていま す。

手法自体は、簡単で、２つのテクニカル指標を使って取引する というものです。大きく動いているときにエントリーするとい う、いわゆる順張りの手法ですが、ＦＸには、この順張りの手 法がけっこうマッチするような気がします。「トレーディング システム徹底比較」（パンローリングさんからでています）で も、為替と順張りの相性はよいと出ています（ただ、データが 少し古いですが）。

一般的なサラリーマンが実行するには、時間帯的に少し難しいですが、天才じゃなくても儲けられる可能 性はある手法だと思います。テクニカルにファンダメンタルが 加味された手法ですので、単純にＭＴ４のＥＡにするのは難し いかもしれません（本の中でも将来的にはＥＡにしたいと書い ています）が、可能性はあると思います。テクニカル的な取引 手法以外にも、ルールがのっていますので、まずは、デモ取引 から、このルールにのっとってやっていけば、利益がでるよう になるかもしれません。ただ、いつまでも、同じルールで通用 しないかもしれませんので、相場つきが変わるに従って、ルー ルも変更していくことが必要になっていくと思われます。そこ は、毎日相場を観察して対応することが大事になっていくでし ょう。

現在、相場で利益が出せていない方に、この本のやり方をやっ てみる価値はあるかと思われます。自分でも将来的には実行す るかもしれませんので、この本はおすすめの一冊になりうると 思います。

(bblue、40代、会社員)

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