テクニカル分析がわかる

日本におけるテクニカル分析の歴史を学べる貴重な一冊。しかも、新書版と持ち歩きできるため、すでに数回、本書を読み返しました。一つ残念なのは、Excelのコードや関数表は小さすぎてとても見づらい点です。そのため、自分でバックテストや関数を書いてみるのがよいでしょう。

本書で印象に残っているにはテクニカル分析で分かることと分からないことを端的にまとめて解説している第2章です。最近、多く出版されているテクニカル分析に関する書籍では、この点を全く解説していません。

用途で使い分ける25の方法では、トレンドの強さを知る指数が3つ紹介されています。今ではあまり目にすることないインディケーターです。そして、著者に開発したKチャートも十分に説明され、一般に初めて公開されています。しかも、コードまでオープンにしています。その点はテクニカル分析を一般に広めたと言う著者の意図のあらわれでしょう。

誰でも簡単にできる的なフレーズは本書には一切に含まれていない。本書を一読してマスターできるような方は希でしょう。テクニカル分析を学び、その知識を身につけたいと真摯に思っている方にオススメの一冊です。

なりた・ひろゆき

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