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商品相場の技術林輝太郎 同友館初版は1969年と古い。しかし、第五版(2000年)に至っても改定の必要がないという。 スポーツなどのように、プロを見てどうやれば上達することができるかを知ることが 難しい相場において、プロのやり方や考え方を書いた普遍的技術書。 図や表など含め600ページに及ぶこの本は、まず「儲からない秘密は錯覚にある」 と、どうやれば有利になるか、不利から逃れられるか相場の正しい見方にはじまり。 「サヤこそ相場である」ということから、サヤの種類、特徴、限月の選択、などを詳 しく分類・分析して書かれている。根幹をなす技術に関しては、一番の特徴であるツ ナギを中心に、試し玉、分割の玉の入れ方、ドテン、乗り換え、手仕舞い、建て玉失 敗の処置の仕方、などの様々な技術、資金管理、練習方法、そしてプロのやり方(著 者の成功例と失敗例、何人かの個性ある相場師の売買譜と詳しい解説)を見ることが できる。 相場のやり方としては、
など、他にも様々なやり方がある。 大事なのは自分に合ったひとつのやり方を見つけて身につけ、それを徹底的に向上さ せること(向上させるためには失敗の原因を追求できる具体的なやり方じゃないとい けない)。これは成功した人たちの多くが口を揃えて言っている。 この本はそのひとつのやり方を身につけるのに大きく役に立つと思う。 知っておいてほしいことは、著者の林輝太郎氏は金儲けで本を書いているのではない ということ。自らも辛い経験をして、また悲惨な光景を数多く見てきたため、そうし た人を少しでも減らすために投資家を啓発している(ラリー・ウイリアムズ氏なども 同じだろうと考える。彼は6人のトレーディング仲間を失っているという)。彼らは 本など書かなくても相場で十分に稼いでいけると思う。価値のない本が多く出まわっ ている中で本物のプロが書いた貴重なものだと自信を持って奨められる。相場を志す のなら必ず読んでおいてほしい。
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