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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/09/17 15:01, 提供元: フィスコ

サスメド Research Memo(1):不眠障害治療アプリの製造販売承認事項一部変更承認を取得、保険適用希望書を提出

*15:01JST サスメド Research Memo(1):不眠障害治療アプリの製造販売承認事項一部変更承認を取得、保険適用希望書を提出
■要約

サスメド<4263>は、医薬品及び医療機器に次ぐ第三の治療法として注目されるデジタル治療(Digital Therapeutics、以下、DTx)を開発する研究開発段階のベンチャー企業である。

1. 開発パイプラインの進捗は順調、DTxプラットフォーム事業の展開も本格化
事業区分はDTxプロダクト事業とDTxプラットフォーム事業の2つであり、DTxプロダクト事業では患者・医療従事者向けに治療用アプリを開発しており、DTxプラットフォーム事業では汎用臨床試験システムや機械学習自動分析システムなどによって製薬企業の臨床試験効率化を支援している。治療用アプリとは薬剤や医療機器を用いた治療ではなく、患者のスマートフォンにダウンロードされたアプリケーションによる新しいデジタル療法である。不眠障害治療用アプリ「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle」は2025年9月2日付で製造販売承認事項一部変更承認を取得し、同年9月4日付で厚生労働省に保険適用希望書を提出した。このほかの開発パイプラインも、2025年2月にあすか製薬(株)との契約に基づくマイルストンを達成するなど順調である。DTxプラットフォーム事業は治療用アプリ開発プラットフォームQDTx(R)を活用したDTx開発支援サービス、医療ビッグデータを分析する機械学習自動分析サービスAwesome intelligence(R)(以下、Awesome intelligence)、ブロックチェーン技術を活用して製薬企業向けに臨床試験の効率化を支援する臨床試験システムSUSMED SourceDataSync(R)(以下、SUSMED SDS)などを提供し、事業展開が本格化している。

2. 2025年6月期は増収効果で損失縮小
2025年6月期の業績(非連結)は事業収益が前期比35.1%増の462百万円、営業利益が299百万円の損失(前期は364百万円の損失)、経常利益が294百万円の損失(同357百万円の損失)、当期純利益が298百万円の損失(同357百万円の損失)と、増収効果により損失が縮小した。研究開発費は273百万円と、開発パイプラインの進捗等により前期から30百万円増加したが、期初計画に対しては効率化効果で28百万円下回った。DTxプロダクト事業は事業収益が同50.0%増の300百万円で、営業利益(全社費用等調整前)が同112.3%増の118百万円だった。あすか製薬から受領した契約一時金200百万円及びマイルストン収入100百万円を計上した。DTxプラットフォーム事業は事業収益が同14.3%増の162百万円で、営業利益が33百万円(前期は11百万円の損失)だった。追加機能の開発を行っていたSUSMED SDSが収益化して増収となり、利益は黒字転換した。

3. 2026年6月期の業績見通しの開示は未定
2026年6月期の業績(非連結)見通しの開示は未定としている。「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle」については2025年9月2日付で製造販売承認事項一部変更承認を取得し、同年9月4日付で厚生労働省に保険適用希望書を提出したが、現時点においては保険点数及び保険収載時期が未確定で、その収益を合理的に算定することが困難なため、保険点数が確定し業績予想が可能になった時点で速やかに開示する。なおDTxプラットフォーム事業については、SUSMED SDSの導入拡大による収益寄与を見込んでいる。重点施策としては、「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle」の販売開始、DTxプロダクト事業におけるパイプラインの開発進捗、DTxプラットフォーム事業における臨床試験システムの稼働実績の積み上げを推進する。

4. 開発パイプライン拡充やDTxプラットフォーム契約拡大を推進
同社は成長戦略として、DTxプロダクト事業では長期的視点での収益最大化に向けた開発パイプライン件数拡充や臨床試験進捗を、DTxプラットフォーム事業では収益の継続的かつ累積的な増加を実現するための契約件数拡大や新サービス拡充などを、重要な経営指標と位置付けている。これらを高めるために、医療機関・学術研究機関・製薬企業などとの共同研究やアライアンスなども推進している。さらにDTxプロダクト事業の海外展開として法令の有無、保険償還の仕組み、市場規模、競合の有無などの要素を複合的に判断し、進出国を選定する方針だ。

■Key Points
・開発パイプラインの進捗は順調、DTxプラットフォーム事業の展開も本格化
・2025年6月期は増収効果で損失縮小
・不眠障害治療用アプリの製造販売承認事項一部変更承認を取得し、保険適用希望書を提出
・2026年6月期業績見通しの開示は未定
・開発パイプライン拡充やDTxプラットフォーム契約拡大を推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)



《HN》

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