トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/08/26 12:08, 提供元: フィスコ

ミガロHD Research Memo(8):2029年3月期にDX不動産事業だけで売上高1,000億円超を目指す

*12:08JST ミガロHD Research Memo(8):2029年3月期にDX不動産事業だけで売上高1,000億円超を目指す
■中長期の成長戦略

ミガロホールディングス<5535>の顔認証を含むDX推進事業では2027年3月期に売上高50億円、DX不動産事業では「ドミナント戦略による参入障壁の構築」と「顔認証によるマンション販売の差別化」をさらに推進し、2029年3月期に売上高1,000億円を目指す。

また、飛躍的な成長に向けて、M&Aについても機動的に検討し積極的に推進する方針だ。M&Aの対象企業に関しては、取得価額がEBITDAの5倍以内であることを基本とし、ITエンジニアやノウハウを有しているものの、経営戦略やマーケティングなど、経営ノウハウに弱みのある企業をターゲットとしている。同社ではM&A仲介会社を利用しないリファラルM&Aを積極的に活用しており、取得費用を抑えた効率的なM&Aによる成長加速を実現している。今後もパートナーシップを広げながら対象企業を検討する方針だ。

DX推進事業においては、DX不動産事業を通じて確立したDXノウハウをコアコンピタンスとして、顔認証サービスとクラウドインテグレーションの拡大に注力する。DX不動産事業においては、都心に特化した投資用新築マンションと居住用新築マンションに顔認証IDプラットフォーム「FreeiD」を導入することで、資産価値を高めて顧客ニーズを捉えるとともに、DXによるマーケティングを強化し、さらなる成長を図る。同社の中長期の成長戦略においては、顔認証IDプラットフォーム「FreeiD」の導入拡大、システムインテグレーション事業での新規案件獲得増加による成長、ミガロ不動産経済圏の拡大が重要な要素となるだろう。また、同社は2025年3月期と2026年3月期の2年間を、人材と開発システムへの積極的な投資期間と位置付けていることから、2027年3月期からの急成長に期待したい。

顔認証については、マンション、オフィス、ゴルフ場、保育園、物流施設、工事現場のほか、東京ドームや東京ディズニーランドなど、国内の様々な施設において導入が進んでおり、2025年には大阪メトロの全駅に顔認証ゲートが設置されることが決定している。このような環境下で、同社の顔認証IDプラットフォーム「FreeiD」は、東京タワーの中にある東京eスポーツゲート(株)が運営する日本最大級のesportsパーク「RED゜TOKYO TOWER」の入場サービスで導入されているほか、三菱地所レジデンスや野村不動産(株)など大手デベロッパーでも導入が進んでおり、今後、大手及び中堅デベロッパーでの導入をさらに加速させる考えだ。加えて、同社はDX不動産事業でデベロッパー事業も展開していることから、顔認証をトータルでサービス提供できるという強みがある。マンションのエントランスだけ顔認証で開錠可能なサービスを提供する事業者は存在するが、同社のように、エントランス、駐車場などの共用部から宅配ボックス、メールボックス、エレベーター、住戸ドアに至る専用部まで、すべて顔認証で開錠可能なサービスを提供している同業他社は現時点では見当たらず、同社では引き続きこの強みを生かしていく。また、マンションやオフィスの導入に留まらず、様々な業種業態の企業からの依頼が増加しており、顔認証決済サービス「FreeiD Pay」の実証事業も進んでいる。施設内のゲート、施設内の教育施設、カフェでも使用可能であり、顔認証プラットフォームにおけるマネタイズの準備が整ってきていると弊社では見ている。業務販売提携先としてはユアサ商事<8074>、大崎電気工業<6644>などがあり、各企業の得意領域に顔認証サービスを販売していく提携を結んでいる。

システムインテグレーション事業での新規案件獲得増加による成長については、顔認証プラットフォーム「FreeiD」の活用とクラウドインテグレーション・システム開発により足元でも新規案件の受注が増加している。2025年3月期の売上高の飛躍的な成長にも寄与しており、同社の中長期的な成長においても重要な存在である。同事業は開発スタッフが事業遂行の基礎となることから、人材育成を強化するとともに、新卒・中途採用及びM&Aによる人材確保を行い、旺盛な受注に対応できる体制を構築していく。

ミガロ不動産経済圏の拡大については、見込み客となるDX不動産会員数が重要な指標である。DX不動産会員数がストックデータとして拡大することで、ミガログループDX不動産経済圏が拡大していく仕組みだからだ。DX不動産会員数は2025年3月期末時点で185,333人となり、前期末比6,706人増加と順調に伸長した。不動産投資型クラウドファンディング「Rimple」や不動産情報サイト「不動産投資Times」など、顧客ニーズに合わせたプラットフォームを展開することで集客を図っている。今後、同社が培ってきたDX不動産事業におけるDXを生かしたマーケティングの強化により、ミガログループDX不動産経済圏のさらなる拡大が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)



《HN》

記事一覧

  • 2025/08/26 18:00:26日の香港市場概況: ハンセン1.2%安で3日ぶり反落、ポップマートは連日で最高値
  • 2025/08/26 17:57:アドバンスクリエイト---2025年7月度の業績概要
  • 2025/08/26 17:56:クリアル---クラウドファンディングでのファンド組成に係る販売用不動産の取得
  • 2025/08/26 17:26:日経平均は反落、米株反落とFRB人事受け軟調推移
  • 2025/08/26 17:25:欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、信認低下のドル売りも下値で買戻し
  • 2025/08/26 17:13:東京為替:ドル・円は切り返し、夕方は148円に接近
  • 2025/08/26 17:07:26日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で5日ぶり反落、政策期待で下値は限定
  • 2025/08/26 17:06:ソフトバンク Research Memo(7):今期年間配当金8.6円と前期と同額を維持、次期中計で今後の配当方針に期待
  • 2025/08/26 17:05:ソフトバンク Research Memo(6):「Beyond Carrier」を成長戦略として掲げる
  • 2025/08/26 17:04:ソフトバンク Research Memo(5):前期は中期経営計画を1年前倒しで達成、2026年3月期1Qも順調
  • 2025/08/26 17:03:ソフトバンク Research Memo(4):日本トップクラスのICTサービスを提供、飛躍的な成長を目指す
  • 2025/08/26 17:02:ソフトバンク Research Memo(3):通信業界が転換点を迎える中、トレンドは非通信領域へ
  • 2025/08/26 17:01:ソフトバンク Research Memo(2):通信領域を軸に非通信領域へ多様な事業を展開
  • 2025/08/26 17:00:ソフトバンク Research Memo(1):前期は大幅な増収増益、売上高・営業利益は中期経営計画を1年前倒し達成
  • 2025/08/26 16:40:東証グロ−ス指数は小幅反落、朝安の後は下値の堅い展開
  • 2025/08/26 16:35:日経VI:小幅に低下、イベント控え市場心理は一方向に傾かず
  • 2025/08/26 16:34:日経平均寄与度ランキング(大引け)〜日経平均は3日ぶり反落、ファーストリテやリクルートHDが2銘柄で約89円分押し下げ
  • 2025/08/26 16:30:東証グロース市場250指数先物概況:FRBクック理事解任を嫌気も押し目買いで小幅反落
  • 2025/08/26 16:28:新興市場銘柄ダイジェスト:ミライロ、技術承継機構は急伸
  • 2025/08/26 16:27:第一工業、アステリア、日産自など