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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/07/23 13:01,
提供元: フィスコ
Pウォーター Research Memo(1):2025年3月期は営業益20%超増。顧客獲得効率化等が奏功
*13:01JST Pウォーター Research Memo(1):2025年3月期は営業益20%超増。顧客獲得効率化等が奏功
■要約
プレミアムウォーターホールディングス<2588>は、ウォーターサーバーを設置した家庭や事業所に自社製造のミネラルウォーターを届ける宅配水業界の大手企業である。2016年に、天然水製造が強みの(株)ウォーターダイレクトと営業力が強みの(株)エフエルシーが経営統合して誕生した。ブランドを「プレミアムウォーター」に統一して再スタートを切って以降、強力な営業組織と販売ノウハウを武器に急成長する。保有顧客数173万件(2025年3月末時点)は宅配水業界で首位となっている。
1. 業績動向
2025年3月期通期の売上収益は76,895百万円(前期比4.6%減)、営業利益11,482百万円(同21.7%増)、税引前当期利益9,086百万円(同13.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益5,631百万円(同2.5%減)となり、前期比20%を超える営業増益を達成した。
売上収益は、前期に売却した連結子会社のモバイル事業に係る売上減少分(約44億円減)による影響があったものの、主力のウォーターサーバー事業の売上高は堅調に増加した。2025年3月末の保有顧客数は173万件と、前期末から11万件の純増となった。新規顧客獲得チャネルでは、同社の強みであるデモンストレーション販売において、大規模な家電量販店やショッピングモール等で効率よく顧客獲得できたのに加え、第二のチャネルであるテレマーケティングが好調であり、パートナー企業との連携も増え顧客獲得が順調に進んだ。2024年6月にはビックカメラグループの(株)ビックライフソリューションからウォーターサーバー事業を承継したことも顧客基盤の拡大につながった。既存顧客の継続率向上に関しては、お得な長期契約(5年契約)の推進、各種附帯サービスなどによる顧客満足向上策などを実施し成果を上げた。売上総利益は、売上原価においては、最新鋭の設備を整えた岐阜北方工場の稼働向上により原価低減に努めたことで売上総利益率が上昇した。販管費は、販売促進費等の増加があったものの、モバイル事業の売却、物流費の安定化につながる自社物流網の構築、顧客獲得に係るコストの効率化等による各種費用の低減を行い、売上高販管費率が低下した。営業利益率は14.9%(前期は11.7%)と収益性が大幅に向上した。
2. 業績見通し
2026年3月期通期の連結業績予想は、売上収益で前期比4.0%増の80,000百万円、営業利益は同4.5%増の12,000百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同15.4%増の6,500百万円と、増収・増益を予想する。売上収益は前期比4.0%増の予想である。進行期も多様かつ効率的な新規顧客獲得を積極的に行うとともに、既存顧客の継続率の向上につながる施策を実施し、保有顧客の増加(純増)を目指す。トップシェアである「プレミアムウォーター」は、ブランドとしての知名度が高いため、消費者の信頼度が高く、代販(取次)のパートナー企業からも選ばれる存在である。2024年11月に開始された「KABU&ウォーター(利用料金に応じて未公開株が受け取れるサービス)」は業界トップ企業ならではの事例であり、進行期も成果が期待できる。利益面では、営業利益で前期比4.5%増、売上高営業利益率では15.0%と高い収益性を見込む。岐阜北方工場稼働拡大に伴う自社製造比率の向上や自社物流網構築により、最適な場所で作り最適なルートで運ぶことでコストの最適化(削減)する余地がある。弊社では、営業面(好調な新サーバー機種、直販の効率化が進展、取次店との連携強化、KABU&ウォーターなど)、製造面(岐阜北方工場の稼働向上)、物流面(自社物流)の効果が顕在化しており、筋肉質なビジネスモデルがより磨かれていることから、増収増益予想の妥当性は高いと考えている。
3. 成長戦略・トピック
顧客が同社を選ぶ魅力の大きなポイントがウォーターサーバーの多様なラインナップである。2024年9月に発売された高性能な新機種「AURA Water Server」の顧客からの評価が高く好調である。自由に選べる出水量と温度帯により利便性が高い。ボトルを下部に設置し、力の弱い女性やご高齢の方でも簡単に交換ができ、ボトルキャップを上向きの状態でセットできるため水がこぼれにくい構造である。業界初の仕様として特許取得済みである。世界的なデザインオフィス(有)nendo(ネンド)がプロダクトデザインを担当し、洗練されたデザインも人気の一因である。2024年にはグッドデザイン賞を受賞した。同社の商品開発の努力の集大成として注目の機種である。
2024年11月に、前澤友作氏が設立した新会社である(株)カブ&ピースとともに発表した、新ウォーターサーバーブランド「KABU&ウォーター」も業績に貢献している。この商品は、お水の利用料金に応じてカブ&ピースの未公開株式を受け取れるサービスで、幅広いラインアップから選ぶことができる。
4. 株主還元策
同社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認識している。年配当金は順調に増配を継続しており、2022年3月期の年20円配当から利益成長とともに増配を続けてきた。2025年3月期は前期実績から年20円の増配、期初の計画からは年10円の上方修正となった。2026年3月期の配当金は110円(中間55円、期末55円)、配当性向は50.2%と増配を予想する。利益の成長とともに、高い配当性向が魅力であり、宅配水や厳選された食品類が贈呈される株主優待制度も人気がある。
■Key Points
・2025年3月期通期:大幅営業増益(前期比20%超)。顧客獲得の効率化、新工場稼働向上、物流費用抑制などが奏功。減収はモバイル事業の売却の影響であり本業は堅調
・2026年3月期通期は売上収益80,000百万円、営業利益12,000百万円予想。自社製造・自社物流によるコスト削減効果で増益継続
・高性能な新機種「AURA」が好評。(株)カブ&ピースと共同ブランド「KABU&ウォーター」も順調に推移
・4期連続増配。2026年3月期は年110円(10円増配)、配当性向50.2%を予想。利益の成長とともに高い配当性向が魅力
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《HN》
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