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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/07/22 14:15,
提供元: フィスコ
スギホールディングス:地域包括ケアの中核へ、M&Aを梃子にヘルスケア複合体へ進化
*14:15JST スギホールディングス:地域包括ケアの中核へ、M&Aを梃子にヘルスケア複合体へ進化
【会社概要】
スギホールディングス<7649>は、1976年12月に創業者・杉浦広一氏らにより愛知県西尾市で創業されたスギ薬局を前身とし、1982年3月に法人化、2008年に持株会社体制へ移行した企業である。2000年にナスダック・ジャパンに上場、2001年には東証一部及び名証一部上場を果たし、薬事研修センターや物流センターなど事業基盤整備も進めてきた。近年ではM&A戦略を積極展開しており、2005年にはジャパン、2008年には飯塚薬品を連結子会社化した。また、近年では2023年12月には漢方薬局の薬日本堂を連結子会社化、2024年9月には兵庫県芦屋市拠点の阪神調剤薬局運営会社I&Hを連結子会社化するなどして、北海道から九州まで約2,206店舗(2025年5月末現在)のネットワーク拡充を実現している。
同社の戦略の特徴は「核店舗」を中心に、病院、薬局、在宅医療機関、介護施設、健診センター、フィットネスジム、大学研究機関、健保組合、行政等と連携し、地域包括ケア体制の構築を推進している点にある。
今後は中期経営計画にて掲げる「グループ売上高1兆円」を目指し、地域密着型ドラッグストアと調剤薬局の融合により、ヘルスケア領域の深耕とシナジー創出を進めていく方針である。
【業績動向】
2025年2月期の連結業績は、売上高878,021百万円(前期比17.9%増)、EBITDA60,435百万円(同19.0%増)、営業利益42,563百万円(同16.2%増)、経常利益41,993百万円(同10.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25,689百万円(同16.9%増)であった。売上総利益は275,043百万円(同20.2%増)、販売費及び一般管理費は232,479百万円(同+20.9%増)であり、前期に続き2ケタの増収・増益を達成した。
事業別では、スギ薬局における調剤売上高が218,309百万円(前期比37.5%増)と大きく伸張。新たにI&H(子会社化分)42,447百万円を取り込んだことで、調剤併設型店舗の収益基盤が強化された。一方、物販領域も649,625百万円(同11.7%増)と増収となり、全ての事業が好調に推移した。財政面では、総資産は495,116百万円。純資産合計250,704百万円、自己資本比率は50.6%を確保。財務健全性を維持している。売上・利益共に過去最高を更新し、財務基盤も着実に強化された決算である。
なお、2026年2月期連結業績予想は売上高1,005,000百万円(前期比14.5%増)、EBITDA70,000百万円(同15.8%増)、営業利益49,000百万円(同15.1%増)、経常利益50,500百万円(同20.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44,200百万円(同72.1%増)を計画している。I&Hの売上高が1,000億円、営業利益が50億円寄与することなどから、実現可能性が相応に高い業績予想であると言えよう。
【成長戦略】
同社の2024年度から2026年度にかけた中期経営計画は、「成長戦略」と「経営基盤強化」の二本柱を軸に構成されている。成長戦略では、「ヘルスケア領域の深耕」「DX活用による顧客体験の変革」「協働・共創の拡大」の3つを重点テーマとし、ヘルスケアとDXを融合したトータルヘルスケアサービスの深化を図っている。一方、経営基盤強化では、「データに基づく経営」「コスト構造の改革」「人財・組織の強化」を掲げ、効率的かつ持続可能な事業体制の確立を目指している。
これらの戦略の下、財務KPIとしては、2025年度に売上高1兆円超、ROE10%以上の達成を目標に設定している。資本コストを意識した運営を徹底し、ROICを活用した意思決定や経営の見える化により、投資効率の最大化と企業価値の向上を図る方針である。
こうした施策の着実な実行により、当初2026年度に達成を予定していた売上高1兆円という目標は、1年前倒しの2025年度に達成される見込みとなった。実店舗の出店と改装、M&Aによる店舗拡充、アプリ内製化を通じたOMO戦略の強化により、リアルとデジタルを融合させた顧客基盤の拡大が順調に進展している。これにより、同社は持続的な成長と資本効率の両立を図る展開が期待される。
《HM》
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