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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/06/17 14:09,
提供元: フィスコ
PBシステムズ Research Memo(9):「MetaAnywhere」での市場開拓に注目
*14:09JST PBシステムズ Research Memo(9):「MetaAnywhere」での市場開拓に注目
■ピー・ビーシステムズ<4447>の今後の見通し
2) エモーショナルシステム事業
戦略1:MetaWalkers
MetaWalkersを巡る新たな取り組みとして、「360度リアルタイム上映」が挙げられる。既に技術要素は揃っており、MetaWalkersの360度カメラから360度のリアルタイム投影が可能となっている。ただ、4G対応のため映像に課題が残っており、5G通信対応を待って実用化につなげる。10年程前の本技術の考案時より、災害対策本部等に設置されたMetaWalkersと現場のドローンとの間で情報を共有し、本部から現場へ的確な指示を出すという構想を持ち続けている。「ウェアラブルスピーカーとの連携」では、(合)fuiigoの提供する装着型スピーカー「fuiigo」を組み込み、3Dコンテンツとの相乗効果で限りなくリアル環境に近づける。指向性スピーカー(特定のエリアにのみ限定して音を届ける)により、MetaWalkers装置内のスピーカーから流れる大音量とはまったく異なり、装着した人にしか聞こえない音声とともに周囲への音の拡散が防止されることで、メタバース空間へとけ込むような感覚を得られるようだ。東京オフィスの体験コーナーに既に設置しており、多くの潜在顧客を誘導し、実需につなげていくことが期待される。「災害体験コンテンツ」については、2020年の「防災4Dシアター」出展に始まり、MetaWalkersの防災領域での活用に継続的に力を注いでいる。2025年2月には(一社)AR防災と協業し「-災害を疑似体験-地震編」をリリースした。これまでの「-災害を疑似体験-豪雨災害編」「-災害を疑似体験-火災避難編」に続く第3弾となる。災害対策は国策となることから、まずは全国の防災施設や自治体での同社コンテンツの認知度向上と案件獲得に注目したいところ。
戦略2:MetaAnywhere
今回発表された、2セグメント3戦略の合計6戦略のなかで、最も重要な戦略と見られるのが、この「MetaAnywhere」だ。従来のMetaWalkersには、箱型の強みがあった反面、プロジェクションの角度・距離制限、常設型で高コスト・大規模工事必須、天井構造や照明位置との干渉といった課題があったことで、顧客側からのニーズはあっても、実際には案件化できないこともあった。しかし、新たにリリースしたMetaAnywhereは、プロジェクションマッピングのアイディアに近く、180度・270度・壁面配置など柔軟な角度対応が可能、簡易設置可能なモジュール構造と高演出性を両立するなど、従来課題を解決するソリューションとなっている。さらに特筆すべき点として、大規模なハード提供がなくほとんどがシステム構築となるため高い利益率が期待できる。スポーツ向けやシニア向けについても、こちらで案件化を狙っていく可能性が高いと弊社では考えている。
あらゆる場所に映像体験を作り出す空間演出ソリューションで、リリース間もない2025年5月に受注が決まるなど、同社としても将来性に強い期待感を持っている(顧客サービスとしてのMetaAnywhere公開は2026年9月期以降となる予定)。MetaAnywhereは比較的顧客に負担の少ない価格での柔軟な提供を計画しており、新規顧客と既存顧客の更改案件で安定した収益基盤の獲得を目指している。また、同社の市場観測では、同様のメタバースプロダクトを展開する強力な競合先は見当たらないと考えており、早急に販促対応して潜在需要を掘り起こすことで、目論見どおりエモーショナルシステム事業の安定的な黒字化、そして一段の成長を促す強力なツールとなるか弊社でも注目している。
戦略3:企業・自治体向けメタバース
2024年9月期より同社は決算説明会をメタバース空間で開催し、アバターを介したインタラクティブなコミュニケーションの実演により社会浸透を促している。2025年9月期第2四半期には、2022年2月から協業する(株)パッセルインテグレーションとの連携により開発した、取引真正性保証システム「Pedy」の実用化として、複数の説明会参加者に「Pedy」を用いたデジタルクーポンを配布した。「Pedy」の活用については、NFT(プライベート型ブロックチェーンを使ったもの)と同等の保証を独自技術で提供されることから安全性が高いため、秘匿性と真正性が求められる環境での発行・譲渡・消滅が可能なデジタルクーポンの活用を、ECやイベント等の用途で探索している。
2. 中長期の成長戦略
同社は従来、KGI(Key Goal Indicator)として「2028年9月期までにセキュアクラウドシステム事業の営業利益率16%を達成」を掲げていた。しかし、足元で活発な議論が進んでいる東証グロース市場改革案や株式市場の環境変化に対応し、なおかつ一段の成長意欲を対外的に示すべく、「2030年9月期までにROE30%を達成、維持継続」を新たなKGIとして採用することを発表した。「稼ぐ力の増強」と「株式価値向上」を念頭に置いた変更であり、新KGI達成のため「資本政策の強化と株主還元の向上」「成長戦略への積極投資」の2施策を展開していくことで、持続的な成長を実現する方針である。なお、参考までに2024年3月期の東京証券取引所プライム市場の情報・通信業のROE平均値は8.4%(日本取引所グループ)となる。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
《HN》
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