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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/04/03 12:01, 提供元: フィスコ

サイバリンクス Research Memo(1):2025年12月期は37.9%の営業増益、2期連続過去最高益更新の予想

*12:01JST サイバリンクス Research Memo(1):2025年12月期は37.9%の営業増益、2期連続過去最高益更新の予想
■要約

サイバーリンクス<3683>は、主に食品流通業と官公庁向けに基幹業務システムなどを提供するITサービス会社である。現在の事業セグメントは、流通クラウド事業、官公庁クラウド事業、トラスト事業、モバイルネットワーク事業の4つとなっている。同社が提供するクラウドサービスは、共同利用する「シェアクラウド」であり、高機能・高品質でありながら低価格を実現している点が特色であり強みとなっている。また、モバイルネットワーク事業は、(株)NTTドコモの2次代理店としてドコモショップを運営している。

1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の連結業績は、売上高15,870百万円(前期比5.6%増)、営業利益1,255百万円(同20.7%増)、経常利益1,266百万円(同19.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益814百万円(同83.0%増)となり、売上高、営業利益、経常利益ともに過去最高を記録した。重視している定常収入も、8,125百万円(同5.6%増)と順調に拡大した。前期に計上したモバイルネットワーク事業の減損損失(特別損失)が消失したことから親会社株主に帰属する当期純利益は大幅増益となった。セグメント別では、流通クラウド事業は、クラウドサービスが順調に拡大したことで定常収入が拡大して増収となったが、開発体制強化のための人員増及び賃上げなどの待遇改善の実施による原価増や、中大規模スーパー向けの基幹システム「@rmsV6」のリリースに伴う償却負担増などによりセグメント利益は減益となった。官公庁クラウド事業は、自治体DX関連サービスが進展して定常収入が増加し収益性も向上したことから増収増益となった。トラスト事業は、「CloudCerts」の拡大により増収、赤字幅の縮小となったが、営業体制の整備が遅れ、売上・利益とも計画未達となった。モバイルネットワーク事業は、高価格帯の端末販売が堅調であったことに加えて、端末販売に係るインセンティブ収入の増加により増収増益となった。好業績を反映して2024年12月期の年間配当を17.0円(前期13.0円)へ増配した。

2. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期の連結業績は、売上高17,741百万円(前期比11.8%増)、定常収入8,654百万円(同6.5%増)、営業利益1,731百万円(同37.9%増)、経常利益1,734百万円(同36.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,147百万円(同40.8%増)を見込んでいる。引き続きM&Aや開発投資による償却負担が続くが、これを吸収して連続の過去最高益の更新を目指すものの、社内基幹システム刷新に伴うソフトウェア償却の開始(2025年1月〜)などにより、第1四半期については減益を予想している。第2四半期以降、官公庁クラウド事業や流通クラウド事業が増益をけん引する計画となっている。セグメント別では、流通クラウド事業は定常収入の積み上げなどにより増収増益を予想。官公庁クラウド事業は自治体DX案件を取り込むことで増収を確保、のれん償却負担増を吸収して増益を見込む。トラスト事業は、営業体制を強化して「CloudCerts」の拡販を本格化して収益トントンを見込む。モバイルネットワーク事業は、インセンティブ効果も一巡することから前期比では減収減益を予想している。今後は、量的な拡大に加えて質的な改善として、サステナビリティだけでなく、資本コストや株価を意識した経営についても積極的に取り組み、「効率的に稼ぐ力の底上げ」「将来への期待の醸成」の両面から企業価値向上を図る。

3. 中期経営計画
同社は2021年2月に、2025年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表したが、その後の業績(実績)や事業環境を見直し、2025年12月期の数値目標を売上高170億円、経常利益16.8億円、定常収入95億円、ROE13%以上とした。現時点での2025年12月期の予想が前述のようになっていることから、この目標達成はほぼ確実と言えるだろう。会社は、「現在、新しい中期経営計画を策定中であり2026年初には発表する予定だ」と述べている。注力サービスである中大規模顧客向け「@rmsV6」については既に7社から受注済みで、2025年内に2社の稼働開始が予定されている。その後も順次拡販が予想されることや、(株)シナジーのM&Aに伴う償却負担が軽くなる2026年12月期以降は加速度的な利益向上が見込めると弊社では見ており、今後の業績動向は注目に値する。

■Key Points
・シェアクラウド、食品流通業界向けに特化したユニークなITベンダー
・2025年12月期も償却負担が続くが、増収により37.9%の営業増益予想
・中期経営計画の目標達成はほぼ確実、新計画を策定中

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



《HN》

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