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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/03/18 14:11, 提供元: フィスコ

クラウドW Research Memo(1):2025年9月期第1四半期は売上高・売上総利益ともに好調

*14:11JST クラウドW Research Memo(1):2025年9月期第1四半期は売上高・売上総利益ともに好調
■要約

クラウドワークス<3900>は、「個のためのインフラになる」をミッションとして掲げ、仕事を依頼したい企業と働きたい個人をインターネット上で直接マッチングするクラウドソーシングのプラットフォームサービス「クラウドワークス」を中心としたインターネットサービスを運営している。同社の事業は、マッチング事業とビジネス向けSaaS※事業により構成され、マッチング事業は人材を欲する企業とフリーランス等の個人をオンライン上でマッチングするプラットフォーム型のサービスに加え、フリーランス人材を対象としたエージェント型のサービスも展開している。ビジネス向けSaaS事業は、企業向けの業務管理ツール「クラウドログ」などを提供している。

※ Software as a Serviceの略称。「Gmail」や「Zoom」のようにインターネット上で提供されるITサービス。

1. 2025年9月期第1四半期の業績概要
売上高は前年同期比37.7%増の5,614百万円、調整後営業利益(Non-GAAP)は同47.7%増の587百万円、営業利益は同0.3%増の346百万円と好調な決算となった。売上高はもちろん売上総利益でも同20%増以上を17四半期連続で達成しており、本業の好調さを見て取れる。足元でM&Aを加速しているため、EBITDA(Non-GAAP)※で見ても、同30.4%増の565百万円と四半期として過去最高を達成している。営業利益こそ増益率が高いと言い難いものの、PMIも含めて第2四半期以降グループ会社の生産性向上プログラムが始動する予定。営業利益は第3四半期から業績予想の伸び率へキャッチアップするということは、期初予想に織り込まれている。

※ EBITDA(Non-GAAP):営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用

2. 2025年9月期業績見通し
2025年9月期通期の連結業績は、売上高が前期比30.0%増の22,247百万円、営業利益が同20.0%増の1,608百万円と、大幅な増収増益の見通しである。売上面はマッチング事業のエージェント領域の好調継続、M&Aの新規連結効果を見込んでいる。利益面はのれん償却費の負担などが重石となるが、増収効果及び生産性向上などにより前期同様に計画の超過を目指す。

3. 株主還元策
同社は、2024年9月期より株主還元として配当を開始した。加えて同社の株式上場10周年記念として、基準日を2024年12月末日として300株以上保有する株主に対して15,000円分のQUOカードを進呈した。また2025年9月期には、2025年12月末日時点で同社株を300株以上1年間以上継続保有した株主にQUOカード10,000円分を進呈する株主優待を発表した。同社株を300株以上、2025年12月まで1年間以上継続保有した場合は、配当と優待の総利回りは6.9%(株価は2024年12月30日終値1,461円より算出)となり、還元率は高水準。2025年9月期以降も継続的に長期保有個人投資家向けの優待を充実させ、自社株買いについても機動的に実施するよう検討する計画である。

4. 今後の成長戦略
同社は、2023年5月15日に中期経営目標を公表した。中期的な定量目標は、売上高が300億円、EBITDA(Non-GAAP)が25億円、営業利益成長率が年率10%以上である。中長期的の成長戦略は「クラウドワークス」を通じてIT人材・コンサルティングサービスを提供することによりDX市場に参入し、シェアを拡大することである。

同社のM&Aを推進する体制は段階的に強化されており、2024年9月期の資本取引契約の件数は6件となり、2023年9月期までの年間2件ペースから倍増した。2024年8月にはM&Aの体制を大きく拡充するため、執行役員4名がM&AとPMIの両面で緊密に連携する執行体制に移行した。同年10月には立て続けに2件のM&Aを発表した。加えて、M&A等の成長投資枠として120億円(現金及び預金からの拠出分20億円、借入枠100億円)の原資が確保可能となっており、同社はこれらのM&A推進体制の大幅強化、バランスシートの有効活用により、成長加速を目指す方針だ。

■Key Points
・2025年9月期第1四半期の売上高・売上総利益利益は過去最高を達成
・2025年9月期もM&A効果やエージェント領域の好調続き、大幅増収増益を計画
・DX市場への参入及びM&Aにより、売上高300億円の達成目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)


《HN》

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