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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2024/10/17 15:01, 提供元: フィスコ

アイリック Research Memo(1):2025年6月期も前期に引き続き伸長し、大幅増収増益を予想

*15:01JST アイリック Research Memo(1):2025年6月期も前期に引き続き伸長し、大幅増収増益を予想
■要約

アイリックコーポレーション<7325>は、企業テーマに「人と保険の未来をつなぐ〜Fintech Innovation〜」を掲げ、自社開発したワンストップ型保険分析・検索システム「保険IQシステム(R)」(以下、「保険IQシステム」)を活用し、保険分析・販売支援プラットフォーマーとして事業展開するFintech企業である。

1. 「保険クリニック」、保険分析・販売支援ソリューション、「スマートOCR」を展開
同社はセグメント区分を保険販売事業、ソリューション事業及びシステム事業としている。保険販売事業は、「保険IQシステム」を活用した日本初の来店型保険ショップ「保険クリニック(R)」(以下、「保険クリニック」)の直営店運営及び法人営業を展開している。ソリューション事業は、保険代理店・銀行・保険会社向け「ASシステム」や「AS-BOX」の開発・販売(AS部門)、及び「保険クリニック」のFC事業(FC部門)を展開している。システム事業は、子会社の(株)インフォディオのAI搭載次世代型光学的文字認識システム「スマートOCR(R)」(以下、「スマートOCR」)の開発・販売などを展開している。保険販売(訪問型、来店型)は競合の多い市場だが、保険SHOPの新しいスタイルとして「保険IQシステム」をベースとした最良の顧客サービスを、コンサルティングから契約までワンストップソリューションで展開していることが同社の強み・競合優位性となっている。

2. 2024年6月期は前回予想(上方修正値)を上回る大幅増収増益で着地
2024年6月期の連結業績は売上高が前期比31.9%増の7,921百万円、営業利益が同163.7%増の495百万円、経常利益が同176.6%増の538百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2,092.2%増の351百万円となった。また、EBITDA(営業利益+減価償却費)は同65.8%増の752百万円だった。全セグメントの売上高が大幅に伸長し、前回予想(2024年6月14日付の上方修正値)を上回る大幅増収増益で着地した。認知度向上や店舗数増加等により「保険クリニック」の集客数が増加し、資産形成商品の販売が好調に推移した。ソリューション事業の「AS」シリーズやシステム事業の「スマートOCR」の導入増加も寄与した。営業利益率は同3.2ポイント上昇して6.3%となった。特別損失では前期計上の減損損失及び投資有価証券評価損が減少した。

3. 2025年6月期も大幅増収増益で過去最高予想
2025年6月期の連結業績は、売上高が前期比21.7%増の9,640百万円、営業利益が同41.3%増の700百万円、経常利益が同30.9%増の705百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同20.0%増の422百万円、EBITDAは同38.5%増の1,041百万円を見込んでいる。大幅な増収増益で過去最高予想である。売上面は各セグメントとも伸長し、コスト面では人財投資で人件費等が増加するが、増収効果やストック売上の積み上げ等によって吸収する見込みだ。セグメント別売上高の計画は保険販売事業が同23.8%増の5,610百万円、ソリューション事業が同7.7%増の2,413百万円、システム事業が同40.6%増の1,618百万円としている。3か年計画の最終年度、そして創業30周年を迎えることもあり、同社は計画の着実な達成を目指すとしており、好業績が期待できる。

4. Fintech企業として成長を目指す
同社は成長戦略として、システムの業界プラットフォーム化による収益の拡大とともに、「スマートOCR」戦略により業容を広げ、Fintech企業として成長することを基本方針としている。2022年6月に策定した3か年計画(2023年6月期〜2025年6月期)では、1年目を「再始動の年」、2年目を「投資継続の年」、3年目を「成長の年」と位置付けた最終年度となる2025年6月期の計画についてはレンジの予想値から修正し、売上高9,640百万円、営業利益700百万円を掲げている。3か年計画の進捗状況は、2年目の2024年6月期は当初計画を上回る水準で着地し、最終年度の2025年6月期も目標をおおむね達成する見込みとしている。積極的な人財投資やM&Aによって売上原価等や販管費が当初計画を上回るものの、「保険クリニック」の店舗増や集客増、さらにAS部門やシステム事業の成長により、売上高は当初計画を大幅に超過達成する見込みだ。

5. 新たな成長ステージの可能性を評価
同社は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)や先行投資の影響で利益が低迷する時期があったが、2024年6月期には一転して大幅増益となり、2025年6月期も大幅増益で過去最高を更新する見込みである。これは、コロナ禍の影響を受けながらも、積極的な人財投資、新規出店投資、プロモーション投資を継続してきた成果と考えられる。さらに「保険クリニック」だけでなく、ソリューション事業の「AS」シリーズやシステム事業の「スマートOCR」も導入拡大に伴って収益化の時期に入ったと考えられる。このような状況を勘案すれば、同社が新たな成長ステージに入った可能性が高いと言え、弊社では高く評価している。引き続きFintech企業としての事業基盤強化、ストック収益の積み上げ、利益率向上の進捗状況に注目したい。

■Key Points
・来店型保険ショップ「保険クリニック」、保険分析・販売支援ソリューション、「スマートOCR」を展開
・2024年6月期は前回予想(上方修正値)を上回る大幅増収増益で着地
・2025年6月期も大幅増収増益で過去最高予想
・3か年計画の最終年度2025年6月期目標を達成見込み。新たな成長ステージの可能性を評価

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


《HN》

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