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配信日時: 2024/06/26 15:01, 提供元: フィスコ

ディーエムソリュ Research Memo（1）：成長を持続し、他に類を見ないソリューションカンパニーへ進化

*15:01JST ディーエムソリュ Research Memo（1）：成長を持続し、他に類を見ないソリューションカンパニーへ進化
■要約

1. ダイレクトメール事業とインターネット事業に加え、新たにEC関連サービスを強化
ディーエムソリューションズ<6549>は、ダイレクトメール（DM）やインターネット広告などを通じて、広告主である顧客企業やEC事業者とエンドユーザー（消費者・企業）をつなぐ事業を行っている。ダイレクトメール事業では、ダイレクトメールの企画から印刷、封入・封緘、配送といった作業をワンストップで行うDM発送代行サービスと、宅配便の一括大量発送及びEC通販市場の成長を背景に増加するEC事業者向けの、ECサイトの構築、運用、マーケティング、決済、商品の保管・在庫管理・梱包・発送の物流代行までのEC物流をワンストップで行うフルフィルメントサービスを提供している。インターネット事業では、蓄積してきたSEOノウハウを背景に、SEOコンサルなどデジタルマーケティングサービスとランキングサイトなどを運営するバーティカルメディアサービスを展開している。新たな事業として、2021年にアパレル輸入卸売企業を子会社化して自社ECを本格的に開始するなど、EC関連サービスを強化・拡大している。

2. EC関連サービスは、ネットとリアル2つのインフラを持つ同社にとって、
営業力やSEOノウハウに続く新たな強み
ダイレクトメール事業の強みは、価格競争力や全国規模の営業力などにあり、インターネット事業の強みは、SEOノウハウを生かしたコンサルティングやメディアの運用にある。これに加えて、ネットとリアル2つのインフラを生かしたEC関連サービスも同社の強みになってきた。現在同社は、ダイレクトメール事業における物流インフラとインターネット事業におけるWebマーケティングインフラの強みを生かして、自社ECやEC支援などEC関連サービスを強化している。デジタルマーケティングの領域でECサイトの制作やWeb集客のサービスを提供している企業は非常に多いものの、同社のように物流インフラを保有し、Web系のサービスから在庫管理、梱包作業、配送までをワンストップで行っている企業はほとんどない。したがって、こうしたポジションにある同社のEC関連サービスは、同社にとって新たな唯一無二の強みということができる。

3. 全事業の収益が引き続き向上、2025年3月期営業利益は過去最高に迫る水準を目指す
2024年3月期の業績は、売上高が18,207百万円（前期比1.9%増）、営業利益が568百万円（同22.9%増）となった。DM発送代行サービスの堅調、高採算フルフィルメントサービスの拡大、インターネット事業の利益回復、アパレルの採算改善など全事業の収益が改善したことにより、売上高は過去最高を更新、営業利益も過去2番目の大きさとなった。2025年3月期の業績見通しに関して同社は、売上高19,200百万円（前期比5.5%増）、営業利益645百万円（同13.5%増）を見込んでいる。ダイレクトメール事業で新たに国立フルフィルメントセンターが稼働、インターネット事業では主力のメディアサイトの充実を図り、さらにEC関連サービスを強化することで引き続き全事業で増収増益を図り、売上高は過去最高を継続、営業利益も過去最高に迫る水準を目指す。

4. 成長を持続し、中期的に他に類を見ないソリューションカンパニーへの進化を目指す
同社は、ダイレクトメール事業とインターネット事業の強みを生かして、自社ECやEC支援などEC関連サービスを強化しているが、これに合わせて新たに「ロジスティクスとマーケティングの力で　世の中に必要とされるモノと情報を届け　豊かな未来に貢献する」というパーパスを定めた。これは、ここ2年で収益バランスが急速に良化してきたことで、次のステージが目指せる体質ができあがったということを示しているように思われる。そのうえで、有機的に結び付きはじめた事業ポートフォリオを基盤にシナジーを一層強化、EC関連サービスをコアに成長を持続し、他に類を見ないソリューションカンパニーへと進化していくことになりそうだ。新たなパーパスは、中期経営計画レベルの表明といえよう。

■Key Points
・ダイレクトメール事業とインターネット事業にEC関連サービスを加え、事業ポートフォリオを強化
・営業力やSEOノウハウに、物流インフラを持つEC関連サービスという唯一無二の強みが加わった
・収益バランスの良化を背景に成長を持続、他に類を見ないソリューションカンパニーへの進化を目指す

（執筆：フィスコ客員アナリスト　宮田仁光）

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