これは老後を生きていくのに必要な資産を築いていくうえで日本株だけへの投資が相応しいのかどうかを真剣に考える必要があるという問題意識のもと長期的に財産を築こうとするならば、投資先は米国株式がお勧めと論じている内容の本です。

米国の人口は今後も増加傾向をたどるが、長期的に日本の個人投資家の数が減ってくるだろう、と言うことも米株を薦める筆者の考えになっています。詳細は、是非ともこの本を手に取って読まれることをお勧めいたします。

大手米系証券での実務経験に基づき、講演会やセミナーを行っている筆者の書かれた本ですから、簡潔、明瞭、読みやすさは抜群。内容も大変充実していると思います。

余談ですが、今更ながらダウ３０種工業株が日経平均指数よりずっとパフォーマンスが良い理由は、我が国２２５と異なり銘柄の入れ替え戦を勝ち抜いた米国トップ３０社の株価平均であるということを改めて認識しました。また、ウォーレンバフェットがソロモンブラザーズで働いていたこともこの本で初めて知りました。

入門書とは言え米株を熟知した人が書いた良書だと思います。

炎のディーラー
金融機関勤務、金融商品投資歴26年