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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/02/27 10:44, 提供元: フィスコ 習近平・プーチン・トランプの相互関係(2)【中国問題グローバル研究所】*10:44JST 習近平・プーチン・トランプの相互関係(2)【中国問題グローバル研究所】◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページ(※1)でも配信している「(1)【中国問題グローバル研究所】」の続きとなる。 ●ハーバード大学教授:トランプは対中強硬派か? 一方、ハーバード大学ジョン・F・ケネディ行政大学院ダグラス・ディロン行政学のグラハム・アリソン教授は、2月5日にワシントン・ポストに<トランプは対中強硬派か? トランプはニクソンのように中国とどのように協力関係を築くことができるのか>(※2)という見出しの論考を書いている。 その要旨だけを拾い上げると、以下のようになる。 ●共和党の80%が嫌中の中、ドナルド・トランプは以下のように言っている。 「私は中国を尊敬している」 「私は習近平国家主席を非常に尊敬している」 「習近平国家主席は素晴らしい。私が習近平国家主席を素晴らしいと言うとマスコミは嫌がるが、まあ、彼は素晴らしい人だ」 「私は中国が素晴らしいことを成し遂げてほしい。そう願っている」 「私は中国を愛している」 ●大統領選の勝利直後、トランプは習近平を就任式の特別ゲストとして招待しただけでなく、国際的なゲストの中で習近平が第一の地位を占めると保証した。 ●12月7日、ノートルダム大聖堂の再開に際し、ウクライナのゼレンスキー大統領とフランスのマクロン大統領と三者会談した後、トランプ大統領は会話を要約した投稿を(Truth Social)にしているが、そこには奇妙な一文が含まれていた。ウクライナ和平の見通しについて、トランプ大統領は「China can help(中国が助けてくれる)」と書いたのだ。これは興味深い。国連でも、NATOでも、ローマ法王でもなく、中国だ。トランプ大統領と習近平主席、そして習近平主席とプーチン大統領との最近の電話会談に関する公式報告書の行間を読むと、トランプ大統領はウクライナ戦争を終わらせるための停戦交渉または停戦の実施に習近平主席をパートナーとして関与させようとしているように私には思える。(以上) その通りである。 さすがに、鋭い勘だ。 トランプの投稿はTruth Social(※3)にあるが、そこにはI know Vladimir well. This is his time to act. China can help. The World is waiting! (私はウラジミールを良く知っている。今こそ彼が動くべき時だ。中国が助けてくれる。世界は待っている!)と書いてある。このウラジミールは言うまでもなくウラジミール・プーチンのことだ。二人はファーストネームで呼び合う。 世界の誰も気にしていないChina can helpの3つの単語に、よくぞ注目したものだと、ハーバード大学のグラハム・アリソン教授に敬意を払わずにはいられない。もし彼が拙稿<史上最大のディール! ウクライナ停戦「米露交渉」案は習近平の「トランプへのビッグプレゼント」か?>(※4)を読んでくれたら、きっと、すべてのジグゾーパズルが綺麗に填め込まれるのを発見することができるのではないかと期待する。 結論を言えば、トランプがウクライナ問題解決を急ぐのは、決して対中強硬策に集中したいからではない。トランプはむしろ、ウクライナ問題を習近平の水面下での協力を得ながら、プーチンに接近し解決しようとしていると言っていいのではないだろうか。 ノーベル平和賞を貰いたがっているトランプの心理を、習近平とプーチンが思う存分「活用」していると表現してもいいのかもしれない。 この論考はYahoo!ニュース エキスパート(※5)より転載しました。 アメリカ、中国、ロシアの国旗(写真:イメージマート) (※1)https://grici.or.jp/ (※2)https://www.washingtonpost.com/opinions/2025/02/05/trump-china-ukraine-xi-hawks-doves/ (※3)https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/113615912452824634 (※4)https://grici.or.jp/6039 (※5)https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/737efab8fb220c22273772e21c782616057928bb 《CS》 記事一覧 |