携帯版 |
![]() |
![]() |
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/01 18:04, 提供元: フィスコ タナベ Research Memo(4):2025年3月期は創業以来の過去最高売上高・利益を達成*18:04JST タナベ Research Memo(4):2025年3月期は創業以来の過去最高売上高・利益を達成■タナベコンサルティンググループ<9644>の業績動向 1. 2025年3月期業績概要 2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比14.2%増の14,543百万円、営業利益で同48.6%増の1,500百万円、経常利益で同56.9%増の1,589百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同58.6%増の1,016百万円といずれも過去最高を更新したほか、会社計画に対しても上回って着地した。売上高は旺盛なコンサルティング需要を背景に、すべての経営コンサルティング領域が伸長した。一方、利益面では高付加価値案件の増加や生産性向上により、売上総利益率が前期の42.9%から45.5%に上昇したことにより大幅増益となった。なお、Surpassを新規連結したことによる業績への影響額は、売上高で数億円程度、利益ベースでものれん償却後で若干の利益貢献になったと見られる。 営業利益の増減要因を見ると、前期比1,804百万円の増収に対して、商品・サービス売上原価で492百万円増(同12.7%増)となったほか、人的資本投資で502百万円増(同8.6%増)、デジタル・DX投資で81百万円増(同32.1%増)、ブランディング・マーケティング投資で40百万円増(同13.3%増)、その他一般管理費で197百万円増(同13.4%増)となった。 人的資本投資の増加は、主にSurpassがグループに加わったこと等による人員増(前期末比111人増の711人)に伴う人件費の増加によるものだ。また、既存グループ会社においても、特に成長が期待できるストラテジー&ドメイン、HR、デジタル・DX領域に加えて、グローバルやIPO支援の専門人材の採用、並びにアシスタント人材の採用を積極的に推進した。人材育成に関しても、グループ全社員向けのデジタル教育コンテンツ「TCGアカデミー」を使ったプロフェショナル人材の育成強化に取り組んだ。デジタル・DX投資に関しては、健康経営の推進に向けた働く環境及びシステム投資を積極的に推進したほか、経営コンサルティング領域ごとのメソッド開発、経営オペレーションの実装における業種別のプロフェショナルDXサービスの開発を強化した。また、社内の業務効率向上を図るため、ChatGPTの社内用システムや契約書レビュー等、AIの開発・活用を推進した。 同社がKPIとしているチームコンサルティング売上高は前期比22.0%増の9,869百万円、件数は同5.8%増の1,946件、期中平均社数で同16.0%増の1,237社といずれも過去最高を更新した。Surpassの7ヶ月分の実績を連結化した効果に加え、既存グループ会社も順調に伸張した。1件当たりの平均単価が同15.3%増の507万円と上昇したが、中堅以上の顧客企業からの案件数が増加傾向となっていることに加えて、幅広い経営コンサルティングメニューを提供できることで、複数のコンサルティングサービスを組み合わせた複合型案件が増加したことが要因だ。このため、1社当たり平均単価についても同5.1%増の797万円となった。また、基本6ヶ月以上の長期契約サービスで構成され、安定的な成長基盤となるベース売上高についても、同21.1%増の8,991百万円と過去最高を更新するなど順調に推移した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《KM》 記事一覧 |