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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/03/21 18:04, 提供元: フィスコ

ADワークスグループ Research Memo(8):第2次中期経営計画の最終年度業績目標は上回る公算大

*18:04JST ADワークスグループ Research Memo(8):第2次中期経営計画の最終年度業績目標は上回る公算大
■今後の成長見通し

3. 第2次中期経営計画の進捗状況
ADワークスグループ<2982>の2024年12月期よりスタートした第2次中期経営計画(2024年12月期〜2026年12月期)では、「人材生産性の向上」と「財務健全性の維持」に取り組みながら、最終年度となる2026年12月期の経営数値目標として、売上高580億円、営業利益37億円、税引前利益30億円、株主資本200億円を掲げた。初年度となる2024年12月期は、いずれも当初の計画を上回るなど順調な滑り出しを見せた。

人材生産性についても、従業員1人当たり売上総利益で2023年12月期の31百万円から2026年12月期は35百万円を目標としていたが、2024年12月期に36百万円と2年前倒しで目標を超過するなど、生産性の向上が予想以上に進んでいるものと評価される。社員が意欲的に働ける環境整備を行うなどエンゲージメント向上施策に継続的に取り組んだ効果が出ているものと考えられる。今後も間接部門については業務効率向上により固定費の抑制を図る方針で、1人当たり売上総利益拡大が続けば、それ以上の成長率で税引前利益が拡大する見通しだ。なお、従業員数については前期末の240名から若干増ペースが続く計画となっている。

財務戦略については、今後の市況動向が不透明なことから事業環境の変化への耐久力に留意し金融機関からの借入れなどをコントロールするなど、財務規律を高めながら自己資本比率で30%前後の水準を維持する方針だ。このため、2026年12月期末の収益不動産残高も500億円と2023年12月期末の447億円から12%程度の増加に留めることを想定している。

また、2024年12月期から2026年12月期までの3期間のキャピタル・アロケーションとして、キャッシュ・インについては、営業キャッシュ・フローで70億円を獲得し、足りない部分については有利子負債で調達する。一方、キャッシュ・アウトについては株主還元で20億円、経営基盤投資(新規事業及びDX投資)で10億円、既存事業の拡大投資などで40億円+αとしている。ちなみに、2024年12月期の配当金は491百万円で、総額20億円に対する進捗率は約25%となっているため、今後の株主還元余力は大きい。配当金以外に自己株式取得も考えられるが、流通時価総額の上昇が必要であることから、現実的には配当金を増額する可能性が大きいと弊社では見ている。

なお、「プライム市場」の上場維持基準については、流通時価総額100億円の基準をまだクリアしていない。最終的な判定期間は2025年10月〜12月の平均株価で算出されるため、それまでに前述した企業価値向上に向けた取り組みを推進し、上場基準をクリアする考えだ。株価が260円を上回れば基準をクリアすると思われるが、同社としては余裕をもって300円程度の水準まで引き上げることを目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



《HN》

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