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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/04 12:01, 提供元: フィスコ TOKAI Research Memo(1):2025年3月期第3Q累計業績は4期連続増収、2ケタ増益を達成*12:01JST TOKAI Research Memo(1):2025年3月期第3Q累計業績は4期連続増収、2ケタ増益を達成■要約 TOKAIホールディングス<3167>は、静岡県を地盤にLPガスを中心とした「エネルギー・住生活関連事業」と「情報通信事業」を展開する総合生活インフラ企業である。約341万件の「顧客基盤」と多彩な商品・サービスをワンストップで提供する「総合力」、顧客ニーズに即応する「営業力」を強みに、着実に成長を続けている。 1. 2025年3月期第3四半期累計の業績概要 2025年3月期第3四半期累計(2024年4月〜12月)の連結業績は、売上高で前年同期比5.2%増の173,179百万円、営業利益で同10.4%増の9,711百万円と増収増益決算となった。売上高は、エネルギー事業を中心としたグループ顧客件数の積み上げや法人向け情報通信事業のストックビジネス拡大により4期連続の増収となり、過去最高を更新した。利益面では、賃金改定に伴う人件費増があったものの、顧客件数増加に伴う月次課金収入の積み上げや、エネルギー事業における戦略的経費の見直しと削減を図ったことなどにより増益となった。また、会社計画比では情報通信事業や建築設備不動産事業が若干下振れたものの、エネルギー事業の増益でカバーし、全体では数億円程度上回ったようだ。なお、第3四半期末の継続取引顧客件数は3,415千件となり、前年同期比で74千件増、前期末比では56千件の増加となった。 2. 2025年3月期の業績見通し 2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の244,000百万円、営業利益で同3.2%増の16,000百万円と期初計画を据え置いた。第3四半期まで計画を若干上回るペースだが、第4四半期は高気温によるLPガス販売量のマイナス影響が懸念されるためだ。ただ、会社計画は達成可能な水準で、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。LPガス業界では2024年7月より商慣行是正に向けた改正省令が施行されたことを契機に、大手事業者の寡占化が進むと見られている。実際、中小零細だけでなく中堅企業のM&A案件も増えているようで、同社にとっては今後数年間、M&Aによりシェアを拡大する好機となる。2026年3月期は「中期経営計画2025」の最終年度となるが、業績目標(売上高2,600億円、営業利益175億円)の達成も射程圏に入ってきており、今後も顧客件数の積み上げなどにより着実な成長を続けるものと予想される。 3. GXの取り組みと株主還元策 同社は中期経営計画の重点戦略の1つとして「持続的成長基盤の強化」を掲げ、低・脱炭素社会の実現に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)戦略として、「自らの事業活動におけるGX推進」と「顧客のエネルギー利用におけるGX推進」に取り組んでる。前者においては、自社施設への太陽光発電システムの設置や、CATV事業における光化推進による省エネなどに取り組んでいる。また、後者では省エネガス機器やカーボン・オフセットガスの販売、PPA方式による太陽光発電システムのサービス提供、地域と一体となった脱炭素活動への取り組みや再生可能エネルギー関連事業者への出資などを行っている。これらの取り組みを継続しながら、2050年のカーボンニュートラルを実現する考えだ。株主還元策については、配当性向40〜50%を目安に安定的かつ継続的な配当を行う方針で、株主優待も実施している。2025年3月期の1株当たり配当金は前期比1.0円増配の34.0円(配当性向49.3%)を予定しており、株主優待も含めた単元当たり年間投資利回りは4.7〜8.3%(2025年2月13日終値換算)となる。 ■Key Points ・2025年3月期第3四半期累計売上高は連続で過去最高を更新、各利益も2ケタ増益に ・2025年3月期業績は3期ぶりに過去最高益更新へ ・2050年のカーボンニュートラル実現に向けてGXの取り組みも積極推進 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《KM》 記事一覧 |